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174.結婚式までのカウントダウン

月日の流れはあっという間で結婚式まであと10日と迫った。

日に日に磨きあがる肌。どんどん艶を増す髪の毛。

これほどまでにピカピカ・ツヤツヤになったことは過去なかった。

リンリンの努力のたまものだった。

彼女は毎日欠かさずわたしのマッサージや髪の毛のお手入れをしてくれている。


それから、虹珠こうじゅ殿達が派遣してくれたマッサージ部隊も凄かった。

彼女たちは常日頃から虹珠こうじゅ殿達のケアをしている人達で

老廃物を輩出するマッサージやボディラインを整えるマッサージまで行ってくれた。

これらのマッサージを週に3回も叔母上様達は受けているらしい…。

彼女たちの美の秘訣を垣間見た気がした。

その成果があってか、毎朝鏡を見るたびに変化していくのがわかるくらいだった。


怜彬れいりん…嬉しいよ俺の為に綺麗になってくれて…」


うっとりした表情で雷覇らいはに迫られる。

うーん…。ごめんなさい!

別に雷覇らいはの為とかじゃないんです!

リヨウとスバルに磨いとけって言われてただけです!

わたしは気まずすぎて話題を変えることにした。


「そんなに…綺麗になった?」


「ああ。最初に会った頃よりもずっとずっと綺麗だ…」


「良かった~。リンリンのおかげよ」


「そうか。リンリンには特別に褒美をやらんとな…」


「そうね!毎日手間暇かけてくれてるもの。何かプレゼントしてあげてね」


「分かった」


ふぃ―…。なんとか話は逸らせたみたい…。

でも…雷覇らいはが気が付くほど変化があったのか…。

日頃のお手入れって大切なのね…。

わたしは改めて、日々のケアの大切さを知った。

確かに鏡を見ると肌はツヤツヤしててきめ細かいし、髪の毛も毛先まで綺麗に整っている。

ちょっとしたことでこれだけの差が出るのだ。

結婚式が終わってもこまめにケアするようにしようっと。


ケア用品の中にはマーリンンから貰った髪専用の香油や肌に塗り込むクリームもある。

マーリンが手掛けているもので、春魏国しゅうぎこくでは大ヒット商品らしい。

流石!美のカリスマ・マーリンだわ!

冬條とうじょう殿との共同研究した植物も有効活用させてもらっている。

美肌にいいとされる薬草はお城でも人気になり、多くの人が愛用している。

これも…商品化したらすごい事になりそうね。恐るべし冬條とうじょう殿!


今日はこの後マダムベリーの所へ行って衣装の最終確認と

虹珠こうじゅ殿達と当日のスケジュールの確認。

その後、神殿で行う挙式の予行演習…といった具合に過密スケジュールだった。


準備や進行管理はほとんど、虹珠こうじゅ殿達が率先してやってくれている。

わたしがやることは確認作業くらいでこれと言ってない。

思っていたよりも楽な感じだった。


結婚式かぁ…。

ふと、炎覇えんはと行った結婚式の事を思い出した。

長い時間をかけて夏陽国かようこくの街を練り歩き

ものすごい豪華で重量感のある衣装を着て嫁いでいった。


輿を降りた時にはびっくりしたな…。

まさか、夜会で出会った男性が旦那様になるなんて思ってもなかった…。

どうやらその日に炎覇えんははわたしに一目惚れをし強引に結婚へ持ち込んだのだ。


懐かしいな…。

わたし…懐かしいって思えるようになってる…。

以前のわたしなら思い出しただけで胸が引き裂かれるような痛みを感じ

彼の記憶が湧き上がってくるたびに涙を流しながら想いを馳せていた。


怜彬れいりん…どうした?ぼーっとして」


「ううん。何でもないの」


「大丈夫か?体調が悪いならすぐに言ってくれ…」


「平気よ…ありがとう雷覇らいは…」


いけないけない。

雷覇らいはに心配かけちゃった…。

今のタイミングで炎覇えんはの事を考えていたとは言わない方がいいだろう。

わたしは雷覇らいはの肩に頭を乗せてくっ付いた。


「あと少しでマダムベリーの店に着く…店に着いたらゆっくりしたらいい」


「ええ。そうさせてもらうわ」


雷覇らいはが優しく頭を撫でてくれる。

幸せだ…。でもどこか他人事だ…。

わたしこのまま結婚してもいいのかな?

そんな気持ちを抱えながら馬車に揺られそっと目を閉じた。



「まぁまぁ!いらっしゃいませ~♪雷覇らいは様。怜琳れいりん様」


「お世話になります。マダムベリー」


いつものように明るい笑顔で出迎えてくれたマダムベリー。

彼女の変わらない態度はホッとする。


「早速ですが前回、お話頂いてからデッサンを考えていたんですの~。ホホホ♪」


「流石だな!マダムベリー。早速見せてもらおう」


雷覇らいはとマダムベリーが熱心にわたしのドレスのデッサインの打ち合わせしていた。

わたしはそばで黙って見ていた。

とても楽しげに話をしながら決めていた。

どこか…。遠いことのように感じる…。

なんでそんな風に思うのかは、わたしにはわからない。


ただ…。彼らが喜んれくれるならそれでいいと思っていた。


怜琳れいりん…どうした?」


「え?なにが?」


「さっきから上の空だ。やはり…体調が悪いのでは?」


「そんな事ないわ。二人が楽しそうにしているのを見ていて楽しんでいたの」


「そうか…、ならいいんだが…」


「それよりどんなデザインに決まったの?」


わたしは二人が話していたデザインを見せてもらった。

どれも洗練されていてキレイなデザインだった。

ただ…ちょっと露出が多いのが気になるのだけれど。


一通り話を聞いたところでデザインを決めた。

一番シンプルで着心地いい物を選んだ。

これなら長時間着ていてもしんどくないだろう。


「それではこれで勧めてまいりますわね~♪」


「よろしくお願いいたします!マダムベリー」


「お茶が入りましたので、良ければどうぞ」


「ありがとうございます。マダムベリー」


マダムベリーに差し出されたお茶を飲みながらわたしはホッと息をついた。

雷覇らいはは自分の衣装の打ち合わせをしていてここにはいない。


怜彬れいりん様…何かお悩みでもありますの?」


「えっ?」


「差し出がましいようですが今日の怜彬れいりん様はお元気がないようで…」


「ちょっと…色々考えてしまって。結婚式をするのはわたしなのに…どこか他人事のように感じてしまって」


「まぁ…。ご結婚は嬉しくないのですか?」


「嬉しいです。雷覇らいはと家族になれることは。でも…このままでいいのかなとも思ってしまって…」


怜彬れいりん様それは…マリッジブルーですわ!」


「マリッジブルー?」


マダムベリーに聞きなれない単語を告げられてわたしはきょとんとしてしまった。


「結婚を目の前にして不安になったりイライラしてしまったりすることでございます」


「不安…。わたし不安に感じてるんでしょうか…」


「かもしれませんわ。でもこれは誰もが感じることで怜彬れいりん様だけではございません」


「そうなんだ…」


わたしはホッと胸をなでおろした。

マダムベリーが新しくお茶を注いでくれる。

わたしはそれを受け取ってゆっくり飲んだ。


「私も経験がございます。結婚する前は本当にこの人でいいのか?このまま進めても大丈夫なのか?と。沢山不安に思う事がございました」


「マダムベリーでもそう思うんですね」


「ええ。でも大切なのは雷覇らいは様との会話ですわ。きちんと怜彬れいりん様のお気持ちをお伝えするべきですわ♪」


「そうですね…わかりました!ありがとうございます。マダムベリー」


「ホホホ。これくらいお安い御用ですわ。年齢を重ねた分経験がございますもの~」


ニコニコしながらお茶を飲むマダムベリー。

そっか…雷覇らいはに相談すればいいのか…。

そう言えば最近、雷覇らいはの方が忙しくてあまりきちんと話せてなかったのかも。

今日は色々忙しいから折を見て相談しよ!

わたしはマダムベリーに話したとこで少し気持ちが楽になった。


知らず知らずのうちに、自分の内側に不安をため込んでいたのかもしれない。

今回の結婚式はわたしは何も関与していない。

だから当事者なのに他人事のように感じているのかもしれなかった。

わたしも何か…出来る事ないかな。

今さらかもしれないが、雷覇らいはに相談してみるのもいいかもしれない。


その後マダムベリーに別れを告げてわたしと雷覇らいははお店を後にした。

この後は虹珠こうじゅ殿と当日のスケジュールの確認だ。

馬車に乗り込みお城へ戻り、叔母上様達のまつ応接室へ向かった。


「大まかな流れはこんな感じだ。どうだ?何か分からないところはなかったか?」


「大丈夫です。何から何までありがとうございます。虹珠こうじゅ殿」


「気にするな!私が好きでやっていることだからな。あと…怜彬れいりん殿にはブーケのデザインをお願いしたいと思っていてな」


「わぁ!ほんとですか」


「ああ。怜彬れいりん殿なら花に詳しいし、衣装に合うブーケを考えてくれるだろうと思ってたんだ」


思ってみない申し出だった。わたしは一気に気持ちが上向くのを感じだ。

どんな花を使おう…。どんな形にしよう…。

もうあれこれと考えだしている自分はちょっと現金だなと思ってしまった。


「ぜひやりたいです!とっても楽しそうだわ」


「ハハハ!では宜しく頼む怜彬れいりん殿。他に何か希望はないか?」


「それなら…。神殿に飾る花もわたしが選んでもいいですか?」


「もちろんだ!お願いするよ」


「はい!虹珠こうじゅ殿…ありがとうございます」


やっぱり…。わたしが何もしていないから不安になってしまったんだわ。

自分だけ関わっていないから仲間はずれみたいな気持ちになっていたのかも…。

やっぱり自分の手でお手伝いできることが嬉しい。

わたしはホクホクした気持ちで、その後の予行演習に臨んだ。





最後までお読みいただきありがとうございます( *´艸`)

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