162.次に進むために…
怜秋と珀樹の番外編も書けたら楽しいだろうな~と
妄想している毎日です(∩´∀`)∩
怜秋と一緒に過ごすようになって1週間がたった。
珀樹殿が上手にスケジュール調整してくれているおかげで
何不自由なく生活を送ることが出来ている。
本当に優秀な人は何をさせても優秀だった。
怜秋と話している時は、シャチーの事は珀樹殿が面倒を見てくれている。
珀樹殿は五人姉弟の長女でよく弟妹の面倒を見ていたから慣れているのだそうだ。
シャチーもすっかり懐いてしまい、珀樹殿の事も珀樹お姉様と呼ぶようになった。
未だに五神国会議の開催の連絡は来ない。
雷覇からは早く会いたいという手紙が毎日の様に届いているが
こればかりはわたしの力ではどうしようもない。
少しの間我慢してもらうほかなかった。
ちょっとした変化と言えば、雷覇からの手紙に
シャチーを気遣う文章が見受けられた。
とっても驚きだった。雷覇も成長したのね~。
わたし以外の事を気にするようになったのはいい事だった。
シャチーが寂しくないようにいくつかプレゼントを買って送ると書いてあった。
きっとシャチーも雷覇からの贈り物なら喜ぶだろう。
今は毎日二人で撮った写真を見て寂しさを紛らわせていると手紙に書いてあった。
想像すると…ちょっとかわいいって思ってきゅうんとしてしまった。
五神国会議のスケジュール調整が中々進まない理由は
忙しいという以外にもあった。それは冬羽国で近々開催される
冬彩氷祭というお祭りが控えているためだった。
その名の通り冬を彩る氷のお祭り。
年に一度、冬羽国で開催されるお祭りだ。
大きな氷の塊を様々な技術を駆使して彫刻し、その美しさや技術力の高さを競う。
毎年コンテスト行い毎年優秀な人材や技術の発掘を行っているのだそうだ。
最先端の技術や医療の発表の場でもある冬羽国のお祭りは
毎年様々な新しい技術を知ることが出来るため他国からの来国者も多い。
この日の為に技術者たちは毎日血のにじむような思いをしながら日々研究を重ねているそうだ。
冬羽国にとって、このお祭りで得られる売上金が
来年度以降の研究費に充てられているため気合の入りようは桁違い。
国王自らも参加して盛り上げるほど冬羽国にとっては重要なお祭りでもあった。
全部…冬條殿からの手紙で知った知識なんだけどね!
わたしが誘拐されたと聞いて早速、心配の手紙をくれた冬條殿。
今度会ったら護身用の道具をくれると書いてあった。
うーん…とても心強い!
それから、ぜひわたしや雷覇を冬彩氷祭に招待したいとまで言ってくれている。
冬條殿の話ではもしかしたら、冬彩氷祭の後に
五神国会議を行うかもしれないとのことだった。
わたしは早速この事を怜秋に相談した。
「いいんじゃない。参加してきても」
「え?いいの!」
「問題ないよ。むしろ冬條殿達と良好な関係を築くことはこちらとしてもいい事だしね」
「そうね…。しかも!珀樹殿の母国でもあるしね~」
「そうだね…。でも珀樹殿がいてもなくても参加は認めてたよ」
「うん。うん。そうだよね~」
「姉さん…。なんでそんなに嬉しそうなのさ」
「ふふふ。別に~♪」
怜秋ってば強がっちゃって♡
どうせなら怜秋と珀樹殿もにも一緒に来てもらって
二人の仲が進呈するようにできたらいいんだけどな~。
「コホン。とにかく、姉さんが参加する方向で調整するよ」
「うん。ありがとうね!怜秋」
「シャチー王女も一緒に行くの?」
「そうね…。行ってもいいなら連れて行ってあげたいな」
「僕は良いと思うよ。今の所、キーサ帝国はうちに貿易の交渉で来ていることになってるし」
「そっか…。そのついでに五神国巡りをしたって言えば怪しまれないわよね」
「そうだね。キーサ帝国からは何も聞かれてないから大丈夫だと思う」
「アシュラ王子には伝えるの?」
「一応ね。それに彼から連絡してもらわないと怪しまれるだろうしね…」
「それもそうね…それからね…」
「なに?姉さん」
「ううん。何でもない!」
「どうしたの?気になるじゃないか」
「ほんとうに何でもないの!気にしないで」
わたしは言いかけた言葉を止めて飲み込んだ。
『雷覇との結婚を認めて欲しい』
言ってしまえば簡単だけど、こればかりは強要はやっぱり良くない…。
ここは珀樹殿に言われたとおり怜秋との時間を大切にして
のんびりやっていく事にしよう!!
真剣にお願いすれば、怜秋は認めてくれるだろう。
でもそれは彼の気持ちを無視したものだ。
雷覇には悪いけどそんな事はしたくなかった。
「じゃあ、そろそろ珀樹殿ところへ戻るね!」
「うん。また明日ね。姉さん」
わたしは怜秋に手を振って部屋を後にした。
ひとまずは、冬彩氷祭に向けて集中しよ!
リョクチャ事業も販売間近。
やる事は沢山ある。あと、雷覇に手紙を書かないとね…。
あまり遅くなると、またこちらに来てしまうかもしれない。
それだけは避けないと…。
わたしはこれからやる事を頭で整理しながら、庭園へ向かった。
ちょうど、シャチー達はお花のお世話をし終わったところらしい。
眩しい笑顔でシャチーがこちらに駆け寄ってくる。
わたしは膝をつき両手を広げてシャチーを抱き留めた。
「お帰りなさい!怜彬お姉様!」
「ただいま。シャチー。お庭のお世話は順調?」
「はい!今日はあの黄色いお花のお世話をしました」
「ふふふ。ありがとう…」
泥だらけの顔をハンカチで吹きながら、シャチーの話を聞いた。
沢山のお花に水をあげたこと。
葉っぱに芋虫がいてとっても驚いたこと。
枯葉を箒ではいて掃除をしたこと。
嬉々としてその時の様子を事細かに教えてくれる。
わたしはそれをニコニコしながら聞いていた。
シャチーの様子は以前に比べて格段と明るくなった。
もう泣くことない。徐々に落ち着きを取り戻しつつあるようだった。
「シャチー、今度ね冬羽国で冬彩氷祭と言うお祭りがあるの」
「とうさいひ…まつりですか?」
「ええ。わたしのお友達が招待してくれたの。良かったら一緒に行かない?」
「い…行きたいです!」
「じゃあ、決まりね!」
「わぁー…楽しみです。とううこくは行った事ありませんから」
キラキラと瞳を輝かせて、噛みしめるように話すシャチー。
どんなお祭りなのか?どんな催しがあるのか珀樹殿を質問責めにしていた。
ふふふ。シャチーが喜んでくれてよかったな…。
それから眠りにつくまでシャチーは、お祭りが待ちきれないと繰り返し話してた。
ほんとうに可愛らしいわ!
次の日。アシュラ王子が冬彩氷祭の参加について了承を得たと
怜秋から連絡を貰った。
キーサ帝国には、視察という事で話を通してくれるらしい。
今となっては毒気を抜かれたのか、何事にも従順にしているアシュラ王子。
何か考えてるんじゃないかって時々思うけど、彼にはそんな気はもうないらしい。
とても反省していて、どんな処分が下されても受け入れると言っているそうだった。
シャチーの事だけ物凄く気にかけているらしく出来たらこのまま
秋唐国で過ごせるようにして欲しいという申し出があった。
キーサ帝国に帰れば兄や父たちにどのような扱いを受けるか分からないそうだった。
その事も五神国会議で話し合いをすることで今はとどまっている。
上手く話がまとまってくれるといいな…。
わたしは空を見上げながら、怜秋のいる執務室へ向かった。
最後までお読みいただきありがとうございます( *´艸`)
ブックマークしてくださった方ありがとうございます!!
ちょっとでもいいなと思ったら、
広告の下の☆☆にぽちりしていただけると嬉しいです(#^.^#)
感想・ご意見お待ちしております!(^^)!




