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161.今後の楽しみ一つ増えました

珀樹はくじゅ殿に相談した次の日、早速わたしは怜秋れいしゅうと一緒に昼食をとることになった。

ほんとうに久しぶりに二人だけの時間だった。

今回の帰国は雷覇らいはと一緒だったためほとんど彼と行動を共にしていたし

怜秋れいしゅうも公務で忙しくその大半の時間を珀樹はくじゅ殿と共有していたから

二人でじっくり話す機会は意外となかったのだ。


でも…本来はこうあるべき姿なのかもしれない。

あまりにも今まで姉弟の距離感が近かった。

お互いがそれぞれ自立して、あるべき形に戻っていく…。


「姉さんとこうして一緒に食事をとるのは久しぶりだね」


「ええそうね。怜秋れいしゅう夏陽国かようこくに来て以来じゃないかしら?」


「そっか…。もうそんな前になるんだね…」


「ふふふ。時間が経つのはあっという間よね」


「姉さんは身体は何ともないの?」


「大丈夫よ。ちょっと足と手を擦りむいたくらい」


「そっか…」


何か気になる事でもあるのかしら?

怜秋れいしゅうはそれきり話さなくなり、もくもくと目の前の料理を口に運んでいた。

焦っても仕方ないと思いわたしも同じように黙って料理を食べた。


「あのさ…姉さん」


「なあに?」


「ずっと前から思ってたんだけど…」


「うん…」


「…」


怜秋れいしゅう?」


ほんとうに…どうしたのかしら?

なんだかとても思いつめているような表情をしている。

何か悩みでもあるのかな…。


「僕の事…気持ち悪いって思ったりしない?」


「思わないわ。どうしてそんなこと…」


「前に姉さんに好きだと言った後…すごく考えたんだ。弟にそんな事言われてどう思うだろうって…」


怜秋れいしゅう、わたしはあなたを嫌いになったりしない。できないわ」


「それでも…姉さんからしたらずっと傍にいた奴に、そんな目で見られてたと知ったら…僕…」


「後悔してるの?わたしを好きだといったこと…」


「そんなっ!後悔なんてしてない…ただ姉さんがどう思ってるのか不安で…」


「わたしは今までもこれからも、あなたの事が大好きよ」


「姉さん…」


わたしは怜秋れいしゅうの手をそっと握った。

彼は泣きそうな顔をしていて、唇をぎゅっと噛みしめていた。

普通は…気持ち悪いって思ったりするのかしら…。

弟から女性として好きだと言われた。

とってもびっくりしたけど、気持ちに応えられないけど嬉しいと感じた。

嫌われるよりずっといい。

怜秋れいしゅうはわたしのたった一人の家族だ。


小さな頃からずっと傍で見守ってきた。

彼の成長がとても眩しく感じていた。

どんなに辛いことが起きても彼がいるから頑張ろうって思えた。


怜秋れいしゅうはね、わたしにとってはもう身体の一部みたいな感じなの…」


「身体の一部?」


「そう。うまく言えないけど…とても身近に感じていて、何があっても守りたいって思える存在なの」


「姉さん…」


「小さい頃から一緒にいるからかな?何だかわたしが産んだような気になってるのかも」


「ふっ…姉さんの年齢で僕は産めないよ…」


「それもそうね…ふふふ」


少し表情が和らいで、穏やかになってきた怜秋れいしゅう

ちょっとは気持ちが前向きになってくれたらいいんだけど。

怜秋れいしゅうに対する気持ちは、母性に近いものを感じる。

想像でしか分からないけど、子供を産んだらこんな気持ちになるんじゃないかって思う。

とても大切で…何よりもかけがえのない存在。

雷覇らいはを好きって思う気持ちとは別の…穏やかな愛情…。

雨上がりの庭みたいに瑞々しくて、キラキラしてる。

怜秋れいしゅうの事を想うだけでほっこりして心が強くなれる。

そんな気持ちだった。


「ごめんね…こんな話をして」


「いいのよ。怜秋れいしゅうの気持ちを話してくれ嬉しいわ」


「そう言えば、姉さんは五神国ごしんこく会議が始まるまでこっちにいるんだよね?」


「ええ。シャチーの傍にいてあげたいから…それまではここにいるつもり」


「だったらさ、リョクチャ事業と電力事業を一緒にやろうよ」


「いいわね!せっかくだしこちらで出来る事をやろうかな」


「うん…あっ…でもシャチー王女のとの時間もちゃんととるようにするよ」


「ありがとう。怜秋れいしゅう


わたしは怜秋れいしゅうの頭をなでなでした。

いつもなら恥ずかしがって嫌がるけど、今日はニコニコしながら嬉しそうにしていた。

やっぱりかわいいな~。目に入れても痛くないっていうのはこの事ね!


珀樹はくじゅ殿に感謝しないとな!」


「そうね。一緒に過ごせるよう配慮してくれたもんね」


「うん。本当に珀樹はくじゅ殿は素晴らしい女性だよ」


「ふふふ。怜秋れいしゅう珀樹はくじゅ殿が好きなのね」


「えっ…?」


「誕生祭の時にとっても綺麗な衣装を用意してたでしょう?しかも自分の髪と瞳の色を使った」


「う…それは…特に深い意味はなくて…」


あら?あららら~?

これって…この反応ってもしかして!!!

わたしの勘は当たっていたのかしら?


「隠さなくてもいいのに。珀樹はくじゅ殿が相手ならわたしも安心だわ」


「だから…そんなんじゃないよ!」


「ふふふ~そうなのね~」


「姉さん!そんな事…絶対に珀樹はくじゅ殿に言わないでよね!」


「はいはい。言わないわよ。弟の恋を温かく見守ります」


「だから!違うってば」


照れちゃって~。怜秋れいしゅうってばかわいい!!

そっかそっか~。怜秋れいしゅう珀樹はくじゅ殿が好きなのか~。

耳まで真っ赤にしながら慌ててお茶を飲む怜秋れいしゅう

かわいい!こんな反応の怜秋れいしゅうは初めて見たわ。


これは…陰ながら応援しなければ!!

珀樹はくじゅ殿がお嫁さんにきてくれるなら、わたしも嬉しいな~。

よく気が付くしお淑やかだし、周りとの関係も良好だし…。

申し分ない人柄で仕事もよくできる!完璧じゃない!


怜秋れいしゅうは否定しているけど、本気で好きになるのも時間の問題ね。

年齢は離れているけど関係ないしね!

わたしがそうだったもの。さすがに怜秋れいしゅうが未成年のうちはあれだけど。

18歳になれば成人の儀を行える。

それさえ済ませたら、結婚してもいいしお付き合いしてもいいしね。

うん。うん。これからの二人が楽しみだな~。

最後までお読みいただきありがとうございます( *´艸`)

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