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転生魔導王は、底辺職の黒魔術士が、実は最強職だと知っている  作者: 銀翼のぞみ
二章

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79話 転生魔導王

「……魔導王の、転生体??」


 ポカンとした表情でティオを見つめるマリサ伯爵……だったのだが、その表情がどんどん強張ったものに変わっていく。


「ま、魔導王……まさか魔導王シュヴァルツ様の転生体だって言うの……!?」

「その通りです、伯爵様。ぼくの中にはごく一部ではありますが魔導王シュヴァルツの記憶があり、その力を……そしてその配下であったベルゼビュートたちを引き継いでいます」

「に、にわかには信じられないけど、それが本当なら勇者でも倒せないような七魔族の一柱を討滅してしまえたことにも頷けるわ……」


 顎に手を当て、今までのティオの功績を改めて口にする伯爵。

 その後少し思案した様子を見せ、再び口を開く。


「あなたのような誠実な子が嘘を吐くとも思えないし、何より嘘を吐くメリットもない、そしてその壮絶的な強さ……私は信じるわ。そしてこのことを口外しないと約束しましょう」


 いつになく真剣な表情でそんなふうに言葉を紡ぐマリサ伯爵。

 そんな彼女の言葉に、遠慮がちな笑みで「ありがとうございます」と答える。


「そんなわけで、マスターと私たちは三獣魔のうちの一柱が復活する予定のキョクトウ法国に旅立つわけ」

「これまでにない厳しい戦いになるでしょうが、ティオ様なら大丈夫だとわたしたちは信じています」


 互いに視線を交わしながら、ベルゼビュートとアイリスが言う。

 それに続き、フェリスとリリスも「私も〜!」「もちろんです〜!」ときゃっきゃっする。


 と、そんなタイミングであった――


「ねえさん……」

「そうだな、スズ」


 やり取りを見守っていたスズとユリが、何やら言葉を交わす。

 どうしたのだろうとティオが視線を向けると……


「ティオ殿、私たちもその旅に連れて行ってくれ。ティオ殿たちには恩がある」

「うん、三獣魔相手に戦うことはできないかもしれないけど、道中の露払いくらいならしてみせる……」


 などと言い出す。

 ティオとしてはこれ以上人を巻き込みたくないところ、ではあるが……


「無理よ、マスター」

「そうですね。ダリア様と同じく、ユリさんとスズさんも完全に覚悟が決まった目をしています」

「ええ、置いていったところで勝手にあとを追いかけてきてしまうでしょうね」


 三人して苦笑しながら、そんなふうに言うベルゼビュート、アイリス、そしてダリア。

 彼女たちの言葉に、ティオは「はぁ……」と小さくため息を吐き、苦笑を浮かべる。


「決まりだな」

「……うん、必ずティオさんたちのお役に立ってみせる」


 そう言って、嬉しそうな表情をするユリとスズ。

 それを聞き、リリスとフェリスが「わーい!」「またお仲間が増えたのです〜!」と騒ぎ出す。


「……そういえば、なんでティオくんはダリアさんを様づけで呼んでいるのかしら?」


 ある程度落ち着いたタイミングで、ふとマリサ伯爵がそんな疑問を口にする。


「ふむ、それについては私の方から説明しましょう。実は……」


 こうなったら自分のことも明かしてしまおうと、口を開くダリア。

 ダリアは自分がナツイロ公国の姫であること、七魔族の魂をその体に宿していたこと、そしてその呪縛からティオが解き放ってくれたことを話す。


「な、七魔族の魂を吸収した凄腕の傭兵を……」

「……無傷で倒しちゃったの?」

「やっぱりとんでもないわね。さすがティオくんだわ……」


 ダリアの話を聞き、少々疲れた様子のユリ、スズ、マリサ伯爵。


 ナツイロ公国にバカンスに旅立ったと思えばそんな事態に巻き込まれ、尚且つ解決していたと知ればそんな反応も無理もない。


 そして今回の話を聞き、改めて今までの出来事を思い返すことで、三人はティオが魔導王の転生体であるという事実を、確信へと変えるのであった。

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