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転生魔導王は、底辺職の黒魔術士が、実は最強職だと知っている  作者: 銀翼のぞみ
二章

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72話 三回目のクラリス

 二週間後――


「ふぅ、とりあえずクラリスへと戻ってきましたね」

「はい、ティオ様。ここで二日ほど休んで、次はキョクトウ法国へと向け出港です」


 船から降りながら、ティオとアイリスがそんなやり取りを交わす。


「わーい! 久しぶりの地面よ〜!」

「やっぱり地面があると落ち着くです〜!」


 リリスとフェリスが、きゃっきゃっ! と飛び回る。

 やはり妖精族、地上が特に嬉しいようだ。


「まさかこんなに早くクラリスに戻ってくることになるとはね」

「私、国外に来るのは初めてです!」


 船旅の途中で次元の狭間から戻ってきたベルゼビュートは苦笑気味。

 ダリアは初めての国外の風景に興味津々といった様子だ。


「おい、アレはティオ様たちじゃないか?」

「本当だ! 俺たちの英雄だ!」


 港で漁業道具の手入れをしていた漁師たちがティオの存在に気付き、一斉に歓迎ムードとなる。

 するとダリアが――


「ティ、ティオ殿が七魔族の一柱を討滅したというのは本当のようですね! 凄まじい人気です……!」


 と、漁師たちの熱量に興奮の声を上げるのだった。


「や、やっぱり慣れませんね、この感じは……」


 次々に声をかけてくる漁師、あるいは港で働く人たちに苦笑するティオ。


「まったく、マスターは相変わらずね……もっと威張っていいのに」

「それもティオ様のいいところですから、仕方ないですね」

「それもそうね、アイリス」


 どこまでも謙虚なティオの様子に、少々呆れたような……それでいて優しい笑みを浮かべながらやり取りを交わすベルゼビュートとアイリス。

 それを見たダリアは――


(本当に、謙虚で高潔なお人なのですね、ティオ殿は。ますます惚れてしまいそうです……)


 などと心の中で呟き、ほんのりと頬を染める。


「とりあえず宿屋を確保して、少し休んだらギルドに顔を出しましょう」

「了解です、ティオ様!」


 ティオの言葉に元気よく返事をするアイリス。

 皆もそれに続き、宿屋へと向かう。


 ◆


(まさかこうなるとは……)


 宿屋のソファーに座り、少々疲れた表情をするティオ。

 その視線の先ではテーブルをベッドの上で伸び伸びとガールズトークを繰り広げるアイリス、ベルゼビュート、それにダリア。

 その隣のベッドではリリスとフェリスがぴょんぴょんと跳ねてはしゃいでいる。


 そう、全員同じ部屋だ。

 さすがに公国の姫君……ダリアがいるのでしっかり部屋を分けようとティオは思ったのだが、抵抗虚しく特大のスイートルームに泊まることに。

 その際にダリアが、ぺろり……♡ と舌舐めずりをしたのだが……ティオは見なかったことにした。


 ◆


 小一時間後――


「さて、そろそろギルドに行きましょう」


 上着を着ながら、出かける準備をするティオ。

 リリスとフェリスはお昼寝から目覚めたばかりでおねむのようだが、どうやら二人もついてくる気満々らしい。


 ティオ的には自分一人でもいいかなと思ったのだが、特にアイリスとベルゼビュートからは絶対についていく! という強い意志を感じることにティオは不思議そうな表情を浮かべるが……それはさておく。


 ◆


 ギルドにて――


「待っていたぞ、ティオ殿!」

「うん、絶対来ると思ってた」


 ティオたちがギルドに入ると、そんな声とともに二人が駆け寄ってくる。

 言うまでもなくユリとスズの姉妹コンビだ。


(あ……またこの二人がいたのを忘れてた……)


 花の咲くような笑顔を浮かべて寄ってくる二人に、ティオは内心で若干失礼なことを思いつつ二人と挨拶を交わす……そんなタイミングであった――


「久しぶりね、ティオくん♡」


 ティオたちの耳に、妖艶な声が聞こえてくる。

 声のした方を見ると……


「は、伯爵様……!?」


 そう伯爵――マリサ伯爵だ。

 ユリとスズ同様に、ティオたちが戻ってきた情報を聞き、ギルドに来ると予想し張っていたのだろうか。


 そんなマリサ伯爵の口から、予想だにしない言葉が飛び出す――


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