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転生魔導王は、底辺職の黒魔術士が、実は最強職だと知っている  作者: 銀翼のぞみ
一章

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19話 達成報告

「すご〜い! 速〜い!」


「風が気持ちいいです〜!」


 街道をベヒーモスに乗って走るティオ。


 その肩に座ったリリスと、ティオの背中にしがみついたフェリスがはしゃいだ様子を見せる。ベヒーモスでの移動がよっぽど楽しいらしい。


 そんな二人に微笑ましい気持ちになりながら、ティオはさらに加速し、都市へと帰還する。


 ◆


 ギルドにて――


「お、おい、嘘だろ……!?」


「あれって、妖精……だよな?」


 ティオがギルドに入ってきた瞬間、冒険者たちがざわつき始める。

 もちろん、リリスとフェリスの姿を見ての反応だ。


 リリスはティオの頭の上に座り、フェリスはティオと手を繋いで歩いている。


「ティ、ティオ様! 妖精族と一緒に帰ってくるなんて、いったいどうなっているのですか……!?」


 ギルドで待機していたアイリスが、ティオのもとに駆けてくる。


「アイリスさん、ただいま戻りました。説明すると長くなるので、依頼の報告をしながらでいいですか?」


「……っ! ということは!」


「ええ、迷宮での異変の原因が無事に解決しました」


「さすがです、ティオ様!」


 ティオの報告を聞き、アイリスがパッと表情を輝かせる。


「紹介だけしますね。ピクシーの子がリリス、ドライアドの子がフェリスというらしいです」


「あ〜! この前レッサードラゴンに負けそうになってた人間ね!」


「たしか、ティオさんに助けてもらっていました〜!」


 ティオがアイリスに、リリスとフェリスを紹介する途中で、二人が揃って声を上げる。

 どうやら、迷宮でアイリスの前にレッサードラゴンを出現させた時のことを覚えていたようだ。


 いったいどういうこと……? と、言った様子でアイリスが首を傾げる。


 とりあえず二人にもアイリスを紹介すると、ティオは詳しいことは後で説明すると言い、そのまま受付へと移動し、クエストの達成報告に移るとする。


「すみません、クエスト達成の報告にきました。また裏庭を使わせてもらえますか? 妖精たちのことも含めて、報告はそこでさせてもらいます」


「ティオさん……かしこまりました。こちらへどうぞ」


 リリスとフェリスを、目を丸くしながら見つめる受付嬢に、ティオが言うと、受付嬢はそのまま裏庭へと案内してくれる。


 どうやら妖精族を連れてきたというインパクトが強すぎて、黒魔術士であるティオが一人でクエストを達成してきたという事実に、疑問を覚えることもなかったようだ。


 ◆


「それでは、《ブラックストレージ》!」


 EXスキルを発動するティオ。

 迷宮で倒したレッサードラゴンやミノタウロスウィザード、その他諸々のモンスターの死体が現れる。


「これは……どれもこの前ティオさんが持ち帰ったモンスターと、同様の傷を負ってますね……」


 現れた死体の数々を確認しながら、受付嬢が目を細める。

 ティオのEXスキルが一つ、《ブラックジャベリン》によってできた傷の形が、今回のモンスターにもついていることに気づいたようだ。


 それにティオは「ええ」と、小さく頷く。


 すると受付嬢がティオの方に向き直り、彼に言う。


「ティオさん、あなたは何者なのですか? ここまでくれば、ギルドはあなたの成果として今までのことを認めます。しかし、黒魔術士であるあなたがどうやって……」


 前回と同様の傷がついたモンスターの死体の数々、それらには他の傷がついていない。

 アイリスが手を貸したわけでないのは明らかだし、そもそも彼女はギルドで待機していた。


 状況的に、ティオの成果だと認めざるを得ない。しかし、黒魔術士がこれほどのモンスターをどうやって倒したのかが気になって仕方ないと言った様子だ。


「たしかにぼくは黒魔術士です。ですがぼくには戦うための手段がある。それだけです」


「あくまでどうやったかは秘密、というわけですか?」


「秘密というほどではないのですが……。まぁ、そもそもこれだけの死体を収納できる黒魔術士なんて聞いたことがないでしょう? それだけで、ぼくが特別な力を持っていると認められるのでは?」


「たしかに、そうですね。レッサードラゴンを討伐したという、アイリスさんからの目撃報告もあった訳ですし……」



 受付嬢は、まだ納得いかない……といった様子だ。


「ねぇねぇ! なんであなたはティオを信じないの?」


「そうです〜! ティオさんは黒い魔法の槍でモンスターを倒したり、すっごく強いんですよ〜?」


 受付嬢に、リリスとフェリスが不思議そうな顔で問いかける。


 それを聞いた受付嬢が「……ッ!?」と息を漏らす。


 そのまま「よ、妖精族がティオさんの力を認めた……!? 妖精族は嘘をつかないと聞いたことがあります……。ということは!」などとブツブツ呟いている。


 それを聞いて、ティオは(あ〜、そういえば、そんな話をぼくも聞いたことがあるな)と、前に聞いた妖精族の言い伝えについて思い出す。


「ふふふっ……ここまでくれば、ティオ様の強さを認めざるを得ませんね?」


 と、アイリスが小さく笑う。


「ところで、今回の迷宮での異変について、説明させていただいてもいいですか?」


 嬉しそうなアイリスの様子に苦笑しながら、ティオは、リリスとフェリスのことも含めて、説明しようとする。


 そんなティオの頭にリリスが座り、それを見たフェリスが「ずるいです〜! 私はティオさんに抱っこして欲しいです〜!」と、ティオにおねだりする。


 無邪気な二人の様子に、ティオは応じてやりながら、受付嬢とアイリスにことの顛末を話し始める。


 ティオの腕の中で抱っこされて気持ちよさそうな表情を浮かべるフェリス。そしてそれを見てキャッキャッと、笑い声を上げるリリス。


 そんな二人の妖精の少女に、アイリスと受付嬢はほっこりした気持ちになる。


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