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将軍王のココロザシ  作者: TAK
第一部第七章~マッスルゴーレムコンテスト
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大会予選

遂にロードガルド恒例にて歯車騎士団主催のマッスルゴーレムコンテストが開催された。


まずは一次予選。一次予選はゴーレムによる参加者全員の身体をスキャンする形で行われた。お祭り気分で参加する者や鍛錬において中途半端な者等が脱落していった。そんな中ケントとアジューリアは…

「やったね、アジューリア。僕達一次予選通過だよ。」

「ええ、ゴーレムも見るとこ見るわね。」

二人は難なく一次予選通過していった。


次の二次予選はマッスルアーマーの訓練だ。明暗を分けたのは訓練の前後で柔軟運動をしたかどうかであった。ケントもアジューリアもジジョッタが指導した通りにして二次予選も難なく通過した。


そして、最終予選は『荷物運び』という重い荷物を運んでいく課題だ。明暗を分けたのは最初の持ち方で、前屈の姿勢で持つか屈伸の姿勢で持つかの差だった。ケントもアジューリアも焔の里での訓練を思い起こして腰で持つ事を意識した為、最終予選も難なく通過していった。


本選に勝ち上がったのはケントとアジューリアを含めた男女各八名だった。本選は男性の部と女性の部に分けられている。予選では男女共に基準が同じだが、本選では男女の評価の基準が異なるからだ。本選は勝ち抜き戦形式で行われ、優勝するには三回勝ち抜かねばならない。

「これより、本選会場に移動致します。最終予選通過された方と本選の観戦をされたい方は私の元にご集合下さい!」

大会予選を全て消化し、サターナは本選に向けて召集を行った。

「ケント、いよいよ本選ね。」

「ああ、本選は男女別だ。アベック優勝目指していこう。」

「ええ。」

二人はアベック優勝を目指そうと本選に臨んだ。


本選会場は歯車騎士団の最深部で、そこには特殊な土を魄とする巨大な女性型ゴーレム、いわゆる『動く女神像』なカムイがいた。彼女の左胸には歯車の形の紋章が施されていた。

「私は『巨人女王(クイーンゴーレム)ガイア』…。土属性のクイーンガーディアンだ…。そなた達の日頃の成果を存分に発揮するが良い…。」

(彼女が土のクイーンガーディアン…、強そうなのにとても美しい…。)

(まるで強さと美しさを兼ね備えた感じね…。)

ケントもアジューリアもガイアの物々しさと美しさを兼ね備えた姿に釘付けだった。そして、いよいよ本選が開始された。果たして二人は優勝出来るのか?

本編のスピンオフである、ifパラレル短編『黒き将軍王』もご愛顧頂けたら嬉しい限りです。

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