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将軍王のココロザシ  作者: TAK
第一部第七章~マッスルゴーレムコンテスト
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大会開催

遂に大会当日、支度を済ませた二人はAU会館のロビーで語り合った。

「いよいよ今日だね、アジューリア。」

「ええ、お互い最善を尽くしましょう。」

そして二人はAU会館を出て、大会会場へ向かった。


一方、ミドルガルドのラピス山脈の雪山では、女性騎士との手合いの訓練で肩で息をしているベムの姿があった。

「…くっ…、まだまだあんたに及ばないか…。」

「ああ…。だが、最初の頃に比べて動きも断然良くなっているぞ。」

女性騎士はベムの実力は自分には及ばないが成長している事を認めた。そんな中、アスティア王城から来たレスティーン兵が書簡を女性騎士の方に持って来た。

「全てはマスターの為に!」

レスティーン兵は女性騎士に書簡を渡した。女性騎士は書簡の中身を読んだ。

「ベム、訓練は終わりだ!これから山を降りるぞ!急いで山小屋に戻って支度しろ!」

書状を読み終えた女性騎士はベムに訓練は終わりと告げると同時に、山を降りる支度をするよう言い放った。

「ああ…。」

ベムは山を降りる支度をする為、山小屋に向かった。二年に渡るベムの訓練も終わりを迎えたのだった。


話を戻して、二人はシーマヘイムの歯車騎士団内にある大会会場に入って受付を済ませた。

「結構多いね。鍛冶職人や剣闘士に大きな斧を携えた戦士に…。」

「ええ、女性の方はブリジット族が多いから…、緊張するわね。」

開催前の会場の雰囲気を二人が感じている中…。

「おお、あんたらも参加するのか!下半身が馬の男はどうしたのじゃ?」

二人の前に別の二人の小柄な屈強の老人が現れた。

「あれ…、どこかで会いましたっけ…?」

ケントは二人にどこかで会ったのか思い出せなかった。

「わしらは中央広場であんた達と会ったんじゃ!」

この二人は中央広場で自分が今日の大会で優勝を獲ると互いに言い争っていたあの二人だった。

「!…確かに会いましたね…。連れのシュバリア族は…、今は別行動です…。」

ケントはムスタンの事について今は別行動であると説明した。

「そうか…、なら今度こそわしが優勝を頂くぞ!」

「何を!優勝はこのわしだ!」

二人はまた以前の中央広場でやったような言い争いを始めた。程なくして会場全体にアナウンスが響き渡った。

「各々方、ご静粛下さい!これより、毎年恒例のマッスルゴーレムコンテストを開催致します!」

アナウンスをしたのは歯車騎士団団長サターナだった。果たして二人は入賞出来るのか?

本編のスピンオフである、ifパラレル短編『黒き将軍王』を投稿致しました。

ご愛顧頂けたら嬉しい限りです。

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