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将軍王のココロザシ  作者: TAK
第一部第六章~ケントAU団始動
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アヤカシ狩り

複数のカーボノイドと糞人形が一行に迫って来た。

「ケント、お前は台車を守れ!他の者はアヤカシ共の迎撃にあたれ!」

「はい!」

「うむ。」

「了解なの!」

ヴァリギッドはケントに台車を守らせ、彼以外全員にアヤカシ迎撃の指示を出した。カーボノイドはムスタンに、糞人形はアジューリアにそれぞれ迫って来た。アヤカシ共は自分に有利な属性の相手を狙っているのだ。

「くっ…、我が風属性であると知っての事か…。」

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!不潔ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!来ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

ムスタンも動揺しているが、アジューリアは動揺を通り越して不衛生な糞人形共に狼狽するあまり戦闘どころではなかった。彼女に迫ってくる糞人形共をジビエラは二振りの短剣で斬り伏せ、相棒のホムライヌも喰らい付いた。

「アジューリア、糞人形共はこのジビエラとハウンドに任せるの!あなたはカーボノイド共を屠ってなの!」

「…ありがとうございます…。」

アジューリアはジビエラの言葉に安心し、狙いをカーボノイドに定め、弓矢を構えた。

「アヤカシ共なんかに…、ムスタンを…、殺らせはしない…!ELアーツ、『ハイドロバスターショォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーット』!!」

アジューリアが水属性ELアーツ『ハイドロバスターショット』を繰り出すと、雫の形の青い閃光と同時に水流のような青い光が発生し、ムスタンに寄って来たカーボノイド共を一網打尽にした。ムスタンはアジューリアの方を振り返った。

「…アジューリアか…、感謝致す…。」

ムスタンは残りのカーボノイド共を引き付け、アジューリアに撃たせる一方、ジビエラとハウンドはアジューリアを狙う糞人形共を片付けて彼女を援護していった。

(私が手を下すまでもなかったか…。だが…、アジューリアの様子がどうもおかしい…。)

ヴァリギッドは結構なチームワークに感心する一方、アジューリアの様子に違和感を感じていた。


カーボノイドも糞人形も撃退した一行は破壊したアヤカシ共の残骸の回収作業にあたった。アジューリアはカーボノイドの残骸を樽に詰め、

「どうか安らかに…、ELアビリティ『ファイアバニッシュ』!」

と、樽の中身に水属性ELアビリティ『ファイアバニッシュ』をかけると、樽の中が青く光り、光が消えると中身はただの炭に変わった。これでカーボノイドの浄化は完了した。一方、ジビエラは糞人形の残骸を一か所に集め、

「ハウンド、灰にしちゃって!」

ホムライヌに糞人形の残骸を灰にするまで燃やすよう指示し、糞人形の浄化も完了した。その灰を樽に詰め、全て台車に積んだ。こうして無事に狩猟が終わったかのように見えた。


一行が撤収しようとすると、廃村の中から轟音がした。一行が轟音のする方を見ると、冷え固まった溶岩を突き破って新たなアヤカシが登場した。そのアヤカシは巨大な糞人形な感じだった。

「まさか…、『トグロイド』か!?」

「い…、嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ヴァリギッドをはじめ一行は巨大な糞人形『トグロイド』に戦慄し、アジューリアは悲鳴を上げた。さあ一行よ、このトグロイドとどう戦う?



トグロイド…巨大な糞人形のアヤカシ。農地の肥溜めから発生する事がある。糞人形やトグロイドは手当たり次第BEをまき散らす為、各国境なき騎士団から駆除の対象になるが、あまりの不潔さに敬遠する者も少なくない。

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