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将軍王のココロザシ  作者: TAK
第一部第四章~ミストヘイムの戦い
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死闘

BBB団の艦上でムスタンとグラント艦長が斧を交えて一騎討ちが繰り広げられていた。

「むん!」

ムスタンはグラントに飛びかかり斧を振りかざした。グラントも斧でムスタンの一撃を防ぐも大きく後ずさった。

「…くっ…、なかなか重い一撃だな…。」

グラントはムスタンの強烈な一撃を噛み締めた。

「だが…、わしも…、退く訳にはいかぬ!」

グラントはムスタンに渾身の一撃を放った。しかし、その一撃はムスタンの盾に受け止められてしまった。

「なっ…、止められただと…!ならば…、押してくれる!」

今度はムスタンを力で押そうとした。ところが、ムスタンに盾で押し返されてしまい、グラントは転倒した。

「…やはり…、この老体では…、シュバリア族には敵わぬのか…。」

グラントはムスタンの力の差に圧倒されながらも何とか立ち上がった。

「どうした…、ならば我から…、参る!」

ムスタンは斧を振り上げて、身体を黄緑色に光らせた。

「ELアーツ、エアロォォォォォォォォォォォォォォォ、エェーーーーーーーーーーーーーーッジ!!」

ムスタンが斧を振り下ろして『エアロエッジ』を繰り出すと、グラントの足元に四つ葉のクローバーの形をした黄緑色の光が浮き出てきた。そこから激しいつむじ風が吹き寄せた。グラントは風に煽られた挙句斧を落として転倒した。

「くっ…、致し方あるまい…、投降致そう…。」

グラントは投降し、BTに拘束された。そして、グラントの艦も拿捕され、乗組員全員拘束されていった。


グラントをはじめ、捕虜全員がBTの旗艦に連行され、マキュリーナの元に引き立てられた。

「見眼麗しい限りだな…。『水の聖女』の異名は伊達ではないと言える…。」

グラントは敵ながらもマキュリーナの美貌を称えた。ケントやアジューリアにムスタンも固唾を呑んで見守る中、マキュリーナは捕虜達にどのような処遇をするのだろうか?

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