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将軍王のココロザシ  作者: TAK
第一部第十一章~主との再会
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団長の決断

フレンの飛行艇に乗せて貰うべきかどうか迷っていたケントだった。


「僕は…、すまない…、フレン…。少しだけお時間頂けないか…。あなたの誘いを受けるべきかどうか考える時間を…。」


ケントは考える時間を貰えないかフレンに交渉した。


「わかったぜ。長くて3mだ。それ以上は待てねえ。」


フレンは長くて3mは待つと応じた。


「有難う…。」


ケントは感謝した。


(TC団の誘いを受けたら四つ葉の騎士団からの支援が打ち切られる…。TC団は僕もアジューリアも世話になった…。だが…、主は…、全く彼らの世話になっていない…。寧ろ四つ葉の騎士団の方が世話になっている…。どちらが主の為になるかを考えたら…、やはり…!)


ケントは主の事を考えて答えを出した。


「フレン…、僕の答えは…、すまない…。あなたの誘いを受けられない…。」


ケントはフレンの誘いを受けないと返答した。


「何故だ?さては四つ葉の姐ちゃんの入れ知恵か?」

「いや…、僕の主が四つ葉の騎士団にお世話になっていたんだ。あなたの誘いを受けたら…、四つ葉の騎士団と僕らの関係が断絶してしまう。そうなれば主は間違いなく動揺する…。だから…、気持ちだけ受け取らせて貰うよ。」

「待て!主、主って言ってっけど、あんたの気持ちはどうなんだ?」

「僕は…、常に主の事を第一に考える!」

「あんたカムクリかよ!じゃあ、主が滅ぼせって言ったら何でも滅ぼすのか!?」

「それは自分で判断する!滅ぼすべきでないと判断したなら主を止める!主に従う事が主の為にならぬなら異を唱える事もある!本当に主の為になる事が自分の為になる!だからこの決断をした!ところでだが、あなたにとっての友とは何だ!?ただ常に自分に(おもね)る者か!?」

「くっ…、坊ちゃんの分際で痛え所突きやがるな…!俺のダチだって俺に異を唱える事もあるさ!なあ、ムサシ!」


ケントから友とは何と()かれたフレンは自分の友も異を唱える事もあると述べてムサシに振った。


「はい…、それがしは…、マスターの為にならぬなら異を唱える事もございます…。これも相棒の務めです…。ケント殿でしたね…。あなたの主への想い…、それがしにはわかります…。これからも主をお支え下さい…。」

「承知した…。ムサシ…、これからもマスターを支えてやって欲しい…。僕らは違う道を(あゆ)むが、大切な者を想う気持ちは同じだと信じている。あとエクレール様から、キリコーンを取り返してくれて有り難うと…。それでは、TC団にもココロザシを!」

「では…、あなた方に風の加護を…。」

「…わかったぜ…、あんたらにも(ゆず)れねえもんがあるって事がな!じゃあ、あんたらに四つ葉のクローバーをってね!」


フレンとムサシはEF号に乗って上空に戻って行った。志の騎士団一同がEF号を見送った後、エルフェミスとエルフッドがやって来た。


「TC団との件どうしたのかしら?」


エルフェミスはケントにTC団との件を尋ねた。


「お断りしました。改めて宜しくお願い致します。」

「そう…、良かったわ…。これからも宜しくね。」


エルフェミスは志の騎士団がTC団の誘いを受けなかった事に安堵した。


「はい。」


ケントは快諾した。かくしてケント率いる志の騎士団は新たな道を歩む事となった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 『同じ道を往くのはただの仲間にすぎない。別々の道を共に立って往けるのは友達だ。』 そんな名言をふと思い出しました。
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