表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
366/397

SIDE ゼロ以外の魔王復活のための場所にいる全員

なぜ、敵である奴が長々と話すのか・・・・。

「ぜ、ゼロ様!?」


 ハクロたちは驚いた。


 いきなりゼロがその場から消えてしまったからだ。


「落とし穴成功。これで魔物使い君は無事に装置の中に入ったね」

「始動確認。完了まで15分ほどで、」


ひゅっつ


 ファウストと邪龍帝が確認をしようとした時、その間を風の刃が通り過ぎた。


 その方向には、今までにないほど怒気をまとったアルテミスたちの姿があった。


「・・・主殿に何をするつもりだ」

「・・・ゼロ様をどこへやったのですか」

「マスターヲカエセェェェェエ」

「・・ご主人をどうなさるつもりですか?答えないと引き裂きますよ」

「(# ゜Д゜)」

「白状しないと切り刻むぜよ」


 従魔たちは皆怒り心頭。臨戦態勢で全員フル装備と化していた。


 ハクロは糸を束ねて、アルテミスは手甲装着&人化解除用意、スラ太郎は眷属を大量に出し、カトレアはハンマー及びゴーレムたちを出し、リーゼは水魔法による銛を構え、ライアは人化した状態で剣を構えた。


 はっきり言って国を者の数秒で滅亡可能な状態である。


「うわぁ、すごい怖いな」


 だが、そんな従魔たちの姿を見てもファウストは仮面のしたで余裕の表情をしているかのように見えた。


「まあ、安心してよ。別に魔物使い君は死んではいないよ」

「・・・信用できると思いますか?」


 ハクロが素早い動きで首元にナイフを突きつける。


「まあね、魔物使い君がそんな簡単に死ぬとは思えないし、そもそも死んだと感じ取れるかい?」



 言われてみると、そんな感じはしない。


 だが、従魔たちは戦闘態勢を解かない。


「・・・何が目的じゃ?魔王復活のためだけならばなぜ主殿をどこかにやった?」

「うーん、邪龍帝さん説明お願いいたします」

「丸投げですか?」

「僕じゃうまいこと説明できないし、彼女たちをより刺激するだけになりそう」


 容易に想像できるのでため息を漏らしながらも、邪龍帝は説明をすることにした。


 邪龍帝と呼ばれるだけあって、どこかの龍帝とは違ってこの程度ではそう簡単にはおびえない。


「そうですね・・・・まず、私たちが今やろうとしていることについての説明をいたしましょうか?」

「説明もなにも、早くゼロ様をここに出してください」

「説明してからですよ。それとも、私たちをここで倒すとゼロさんの命の保証はありませんよ?」


 その言葉に皆動きを止める。


 ここでカトレアのゴーレム(ゲ〇ター2)をだしてすぐにでも追いかければいいのだが、この地面の下がどうなっているか不明だったためうかつにその行動は選択できない。


 なので、ナイフなどを向けながらもその説明を聞くことにした。



「魔王復活の方法ですが、簡単に言えばその存在を戻すという事です」

「どういうことですか?」

「『魔王の衣』・・・・魔王の存在を保っていた物があります。これは元は負の感情が集合して魔王に集まってきたのがいつの間にか魔王様の存在を保つ物に変化していたものです」

「だが、今はその衣は紛失している。なぜなら魔王様が死んだときにその衣も消えてしまったという事だからだ」

「つまり、衣=魔王様というような感じです」


 そのたとえは何かが違うような気がする・・・・と従魔たちは思ったが、話を早めに聞いてゼロを助けるために黙った。


「そこでだ、その負の感情とやらをなんやかんやすれば再び衣が作れるのではないかと僕は思った」

「なんやかんやって適当じゃな」


 ファウストの語りを聞きながらも、そのすきにカトレアが地面に値を伸ばし、地中の様子を探りゼロを探している。


 まだ時間がかかりそうだが、・・・。


「だが、今の時代その負の感情とやらを集めるのは時間がかかる。なぜか?その理由はわからない。単にその感情その物が魔王様に引かれたという可能性があるのだが・・・・いかんせん、感情に関しては不明なことが多い。・・・・いや、負の感情というよりも負のエネルギーと言った方がた正しかったな。つい昔の話し方をしてしまった」

「そのため、そういったものを世界中から集められる魔道具を作りましたが・・・・恐ろしく時間がかかる」

「そこで目を付けたのが黒魔石というわけだ」


 長年の研究の末に、黒魔石で騒動を何か起こせば、なぜか負のエネルギーが通常よりもとれる。


「魔族の国にいたときから研究をしていたが・・・・邪龍帝に協力を依頼してさらに改良」

「それでいてさらに改良を施し・・・・」

「そして、その力を欲深い人々に見せつけ、手渡し、その感情につけこむ」

「欲深い人と言うのは見つけ出すのは割と簡単なんですよ」

「目を見て判断すればあっという間だったYO!」


 その他2人が会話にいつの間にか加わっていた。


「・・・?ゼロ様の反応を見つけましたが・・・」

「カトレア、どうしたのじゃ?」

「この地下に巨大な何かが埋まっているようです。私の木の根では解析不可能」


 下を見るカトレア。この地面の下には巨大何かがあるのだ。


「そう、それが魔王復活のために作り上げた魔道具・・・・もとい復活装置『魔王(あの人よ)復活(この世に舞い戻れ)装置(マシーン)』さ」

「そして、今、あなたたちの(あるじ)がいる場所でもあるわよ」

「なぜ主殿をそこに・・・・・?」

「生贄とかにするつもりですか!!」

「流石にそれはしないよ」


 ハクロが叫ぶと、否定するかのようにファウストは首を横に振った。


「そもそも、ここまで話しておいてなんだけど、何で衣だけ作るという話になっていたかな?」


 言われてみると確かに変な話である。魔王復活のためにその衣だけ(、、、、、)を復活させるだけの感じだった。


「衣だけを作っても意味がない。魔王の衣は魔王様自身とともにある物」

「そのまま普通にしても拡散して消滅する」

「そこで、もう一つ必要不可欠になってくるものがあったんですよ」

「魔王様の魂だYO!!」


 つまり、魔王の衣とその魂はセット品のようなものだということになる。


「それと主殿に何の関係があるのじゃ?主殿は魔王じゃないのじゃ」


 スキル・称号にも「魔王」なんてものはなかった。


「魔王ではない、それはわかる。だけどね、魂それじたいは本質を変えない魔王様そのものだからさ」

「そもそも、生物は死後どうなるのか。それは記録として何度も転生するとあります」

「ここで質問!君たちはそもそもどういう経緯で魔物使い君の従魔になったのだい?」


 いきなり質問されて戸惑ったが、すぐに答える。


「なんとなく仕えるべきみたいな感じで惹かれてでしたね・・・」

「こちらは興味を持ってじゃな」

「ヒカレター」

「一目見たときからついていきたいと」

「拙者の場合は脅されてぜよ」


 ライアはどちらかと言うと力づくである。また、リーゼの場合は話せないのだが、心の中としては惹かれてと言ったものがある。


「そうやってモンスターが魔物使いの従魔になるのが普通だ。だが、ここで質問を変えよう。君たちは力があるモンスターでもある。そういったモンスターは従魔になりにくいというのに、なぜ彼に従う?」


 ハクロたちをモンスターランクで言うならSランク。そもそもそこまでの力のあるモンスターが従魔になたという例はほとんどない。しかも、1匹とかではなく複数がだ。


「Sクラスモンスターがそこまで大勢集まったというのはねぇ、歴史上(、、、)魔王様ぐらいしかいないんだよ」

「・・・まさか!?」

「そう、魔王様そのものの魂は何度も転生を繰り返したであろうが、その魂はそのままのようなものだ。そして、その魂は・・・・・魔物使い君、ゼロの魂であるんだよ」


 つまり、間がかなりあるとはいえ、魔王の魂=ゼロの魂ともいえる。


「その魂+これまで根性で集めてきた負のエネルギーを『魔王(あの人よ)復活(この世に舞い戻れ)装置(マシーン)』に同時に投入し、互いに接触させる。常人ならその中に入れられただけで発狂はしそうだが・・・魔王様の魂をもつ魔物使い君なら大丈夫だろう」

「衣に変容し、それがまとわれれば・・・・魔王その者として再度蘇る」

「魔王の力は神々も恐れるほどだった・・・・と魔族の国ではそう伝わっていたりするからね。案外、魔物使い君がこの世界に生まれたのも神々が魔王様の魂ならこの世界においておけば暴れることもあるまいという配慮からきているのかもね?」


ピピピピピピ


 そういい終えた途端、アラームのような音がなった。


「完了したようです」

「よし、ではオープン!!」


 いきなり地面が割れ、その間から筒のようなものが出てきた。


 そして、それが砕け・・・・。


 その中にいたのは、闇その物ともいえるような物凄く黒い衣をまとったゼロの姿であった・・・・。

伏線回収中・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ