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『ローズとのデート会話』

これ考えたらこの2人あと少しで結婚だよな・・・。ここまで来ると本当によく成長してきたよ。

「へぇ、もうすぐ帰ってくるのか」

「はい、お兄様とお姉様が留学先から帰ってくるそうです」


謎の体調不良から完全回復して数日後、今日はローズとのデートで王都のカフェみたいな店で話しているとそんな話題が出てきた。


「確か、第1王子グライトス・クラン・ダンデと、第1王女グライトス・クラン・アマスって名前だっけ」

「はい、2人とも極度のあがり症でして、それを治すために留学していたのですよ」


 2人とも顔見たことないけどな。ずっと留学先にいたのかと思いきや、単に俺が王都から離れていた時期に帰ってきていたりもしていたらしい。


この2人のどちらかがグライトス王国の次期国王になるのだが、今王宮ではそのどちらがなるのかについての派閥争いが表面化してきているらしい。


「派閥争いとは言っても、単純に論議が激しくなるだけでして実力行使をしようとなさる貴族はいませんけどね」

「まあ、そんなことすれば互いにやり返したりしてきりがなくなるだろうしな」


 それに、王族に危害を加えることにもなりかねんからってのもある。もし王族に危害を加えれば立場が悪くなるどころか、最悪二重の意味で首が切られそうだしな。


 なお、第1王子と第1王女はどちらも自分がこの国の国王になったらの公約(マニュフェスト)をすでに発表しているそうな。そういうのはわかりやすくていいけどさ、ちゃんと守ってくれるのかな。地球には守らぬ政党がいたからなぁ・・・・。あんまりそういうのは信用できないんだよね。


「昔は私がなってほしいという第2王女派とかもありましたけど、旦那様との婚約によりなくなりましたからね」

「俺と結婚すればこの国の王族から抜けることになるからな」

「王族から抜ければうざくなる求婚とかもなくなりますからね。そんなことを考えてはなく、単純に旦那様が好きなんですけどね」


 ふふふと笑うローズ。婚約を決められたときには驚いたけど、いつの間にか俺も()かれていたからなぁ。人生何があるのか本当にわからんよ。


「・・・そういえば、その留学先ってどこだったかな?」

「はるか東に位置する島国の『ワポーン』という国ですよ。この国とも友好条約があり、海産物などの取引がさかんですよ」


 ・・・・日本みたいだな。いつか行ってみようかな。


「にしても、体調が完全に回復して今結構快調なんだよね」

「相当ひどかったようですからね」


 あれだけひどかったけど、今はかなり調子がいい。


「結局なんだったかわからないけどな」

「治ったならいいじゃありませんか?」

「そうだな。ま、体調管理はしっかりしたほうがいいと身に染みたよ」

「私が嫁いだら、旦那様の体調管理は厳しく見ますからね」

「・・・お手柔らかに頼むよ」


キラキラした目で見ているけど、ものすごく厳しくされそうだな・・・。


 なお、ハクロたちは今日は自由行動をしており、それぞれ思い思いの行動をしているのかと思っているのだが、この時ちょっと遠く離れた場所からゼロたちを密かに見守っていたのは言うまでもない。


「ああいうデートって憧れるところがありますよね~」

「ハクロ、お主最近恋愛系小説読み過ぎではないか?」

「ご主人の周りには異常なし」

「マスターイイナー」

「〇」


 ちなみに、ライアは現在家にてワゼと会話中。


「人化というのが使えたら便利そうですけどネ」

『どうすれば使用できるかがわからんぜよ。アルテミスに聞いてみたけどさっぱりで・・・』

「使用できれば自由に行動できそうな感じですガ」

『こうしてじっとするのは性に合わないんだぜよ。動けたら悪戯できたりするのにぜよ・・・』


 

第1王子と第1王女の名前そういや出してました。この2人影が薄いな・・・・。

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