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『お前の番か』

「黒魔石30個分の怪物・・・・超厄介だった。というか、怪物となっていた人たち誰だ?」

「いまさら!?」

「そういや、そうじゃな・・・・」

「今回はいきなりでしたもんね・・・・」

「な、何とか倒したな・・・」


 怪物を俺の魔法とアルテミスのブレスで消し去ったのはいいが、ものすごく疲れた。現時刻は夕方のようで、空が赤くなり始めている。


 片手で飛翔のカッサーを持ってその状態でもう片方の腕で魔法を放ったのだが、跳ぶために流していた風魔法と、攻撃に使用した魔法の並列同時発動が結構しんどかった。


 というか、そもそも俺魔物使いで魔法使いじゃないから効率のいい魔法の仕方とか知らないしな・・・。今後また会ったら困るし、ちょっとまた魔法についての勉強でもしようかな・・・・。


 疲れたため全員地面に寝転んだ状態であった。ちゃんと地面にカトレアが芝生を生やしてである。


 アルテミスは人化して寝そべっている。


「こ、呼吸が結構苦しかったのじゃ・・・・」


 ブレスをはき続けるには相当息を吐き続けなければいけないようだからな。しかも、回避するために素早く動いたりなど運動もしているからそりゃ苦しかっただろう。


「糸で何とかなりました・・・・」


 ハクロはハクロで糸で周囲にできるだけ衝撃波の被害がないように糸を使いまくっていたが、こちらも疲れた様子。蜘蛛の下半身故寝そべる姿勢ではなく、前のめりにうつ伏していた。背中から寝たら起き上がるには一苦労のようだからな。


 カトレアも自前の木の椅子を変形させてぐだぁぁとしている。ついでなので今回の怪物のことで手紙を書いて、カトレアの鳩型ゴーレムに王都へ届けに行ってもらった。国王に知らせなきゃね。



スラ太郎は人型からなんか溶けている感じになっていた。あれが寝そべっている姿だというが・・・溶けているようにしか見えない。


 リーゼはずっとみんなのために歌い続けていたのでこちらもゴーレム型水槽内でぷかぁと力を抜いて浮いていた。お腹の方が上を向いて浮かんでいたが、胸が浮袋となって浮いてないかあれ?


 ワゼは家の中にすぐに入って夕食の準備をしている。怪物が襲ってきたのは昼近くだったから昼食抜いていて腹減った・・・・。


『>今回の戦闘により経験値がたまりました。リーゼの進化が可能です』


 あ、進化できるのか。そういえば、リーゼも結構戦ってきているよな。歌を歌うことしかなかったけど一応進化できるようになったのか。


「・・・どうやらリーゼが進化できるようだぞ」


 その言葉にリーゼが驚いたように跳ねた。そして勢い良すぎて腹から水にたたきつけられた。


 あ、すっごい痛そう・・・・。腹を水にまともに打つとそりゃ痛いわ・・・・。


 全員が何とかまともに起き上がった。


「リーゼが進化ですか・・」

「マリンセイレーンに進化ってあったかのぉ・・・?」


 アルテミスが疑問を浮かべる。リーゼの種族のセイレーンは幻ともいわれるほど珍しく、あまりそういったことに関しての資料はない。


 まあ、そもそもみんなの進化が珍しいのが多いからそこまで気にすることはないか。国王に明日、報告ちゃんとしますよと手紙に書いたし今日はここにいていいからな。


「進化って何があるかな・・・」


『リーゼは次の3種類に進化可能です>どれにいたしますか?』


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リーゼ:「マリンセイレーン」


>「アクアスカイセイレーン」

スカイセイレーン同様に背中に翼が生え、下半身はマリンセイレーンのままのモンスター。空を翼で飛べるようになり、水中・空中どちらにも対応可能になる。ただし、水中にもぐる際に翼の手入れをして丘にと風邪をひきやすくなり、健康面では退化している。ランクはAのまま。



>「イクチオスセイレーン」

足が生え、人に近い体のつくりになったセイレーン。陸上生活が可能になり、尻尾の名残がちゃんとある。ただ、歌うとき以外は声が出ないままなのはそのままで、足が生えたことにより水中戦が不得意になった。常に体を湿らせなければ呼吸ができないという欠点も持つ。ランクは戦闘能力の低下によりBへダウン。



>「クイーンセイレーン・アクア」

セイレーンの最上位種。「海の女王」ともいわれ、水系に関しての超エキスパートとなる。泳ぐことに関しての能力も上がり、空中でも水中のように動けるようになった。歌うときにしか声を発せないままだが、その歌もさらに磨きがかかり、歌によってありとあらゆる事象を完全に思い通りに引き起こせるようになった。ただし、空中を水中のように移動できるようになったとはいえ重いものなどは運んで移動できない。ようは浮いているのと同じような感じである。ランクはS。


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「ランクダウンが混じってないか?」


 果たしてそれは進化と言えるのか?生物的には進化と言えそうだが・・・・。


「一択しかないですよね」

「翼が生えた姿も見て見たいがのぉ」

「ゴーレムの必要性が減りますし」

「ソラオヨグノ?」

「「「「「クイーンセイレーン・アクア一択」」」」」


 それしかないな。


「リーゼ、クイーンセイレーン・アクアに進化でいいか?」

「〇」


 いいようである。



『リーゼは「クイーンセイレーン」に進化することに決定いたしました。>進化のためサングラスをかけることを推奨いたします』


「全員サングラス着用!」


 もはやサングラスは必須である。なお、進化の際にサングラスが必要なのはもはや魔物使いの中では常識となり、巷ではサングラスショップがあるそうな。


『進化を開始いたします』


 そう告げられ、リーゼの身体が光り輝き始めた。やっぱり結構眩しいな・・・・。





モッセマンによる進化の考察(スライムクラブ2巻より引用)

・進化するには戦闘経験などの条件が必要

・進化の際にはなぜかものすごく光り輝く

・光る原因は、進化の際に発生するエネルギーが光エネルギーとして変換されており、強力なモンスターが進化するほどそのエネルギーが大きいものと思われる

・服も一緒に変化したりするが、これは進化のエネルギーの一部が流れ込むためであろう。だが、服が耐え切れず消滅する可能性もある。

・・・・いまだに進化に関しては不明な点もおおく、さらに研究する必要があるだろう。


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