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『初ダンジョン探索の前に準備をしておこう』

ダンジョンに入る前に準備しとくの忘れてた

 ダンジョン登録をして、俺たちはまず準備をすることにした。


「えっと、必要なのはこの2つだね」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・ダンジョン34階層までの地図

・食料(保存がきくもの)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 飲み水なんかはスラ太郎の眷属にいるスライムたちが貯めているのを飲めばいいようだし、ダンジョン内で寝泊まりするときはハクロの糸でいろいろできるからな。


「ご主人、食料はダンジョン内のモンスターを食べてもいいのでは?」

「いや、どうやらこのダンジョンには食べられるモンスターはほとんどいないらしい。ゴブリンなんかは無理すれば食べられるけど食べたい?」

「それは嫌ですね」

「カトレアの力で植物を育てて果実を食べるという手段もあるけど」

「でも肉食べたいしのぉ」

「だから保存食がいるんだよ」

「わかった」



 ちなみに、ダンジョン内で倒したモンスターの素材なんかを入れるバックパックみたいなものも本当はいるはずだが、アルテミスとカトレアが空間収納を使えるからいらないんだよね。




 ダンジョン用品を扱っている店に行き、そこで地図を買ったが・・・・。


「ぶ、分厚いのぉ・・・」

「辞典?」


 ダンジョン内の地図だけではなく、どうやらダンジョン内に出るモンスターの種類や採れる鉱石の種類などまで各階層ごとに記されているようだった。


 34階層分の地図34枚×モンスター数各階層ごと分平均4枚×鉱石の種類2×ボスモンスターについての対策法3体分×日替わりで変わるダンジョン内で設置される冒険者用特別屋台予定日程表5枚=4080枚


 以外にも読みごたえがありそうだった。というか、ダンジョン内の屋台ってなんだ?


「たぶんじゃが、ダンジョン内は広いから途中でポーションや食料がなくなった人向けのものではないかのぉ?」

「たぶんそういう感じかな」

「鉱石のところを見ると結構ありますねぇ。でも、やっぱり高価なものは下の階層へ行くほど多くなるみたいですね」

「モンスターも、下の階層へ行くほどランクがあがっている・・・。1階層はGランク、34階層でBランクですね」


 これより下の階層の地図などがまだできていないのは、おそらくそれより下の階層にはランクがAのモンスターがいるのだろう。ま、そこまでは行きたくないな。


「我らの方がランクが上のモンスターとはいえ、慢心は一番の敵じゃからのう。34階層までにしておいた方が安全じゃな」


 アルテミスのその言葉は結構しっくりした。いくら従魔たちが強くても、負けるときは負ける。自分たちの強さを過信しない方が大事なのだ。



 とりあえず、食料も買った。さて、今日は寝て明日からダンジョンに乗り込みますか!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ダンジョン都市の中にあるとある屋敷にて、取引が行われていた。


「ほう、これが『黒魔石』か。確かに受け取った」

「では、この取扱説明書をしっかり読んでください。取り扱いを間違えますと、王都にて起きた怪物事件に出た怪物のようになってしまいますので、くれぐれも注意してください」

「わかっておる。怪物にならぬよう慎重に使用する」

「では、今回の取引はこれで」



 三人はその屋敷から出て、いったんダンジョン都市のとある宿に入った。


「ふう、黒魔石を売りつけられましたね」

「ま、どう出るかはあの男次第だな。黒魔石は使い方を間違えればあのような化け物になってしまうが、正しく使用すれば力が手に入るからね。改良を施したからそう簡単には暴走はしないだろうけどね」

「暴走しそうですね」

「暴走するんじゃないかNA?」

「その言い方ひどくない!?」




次回、ダンジョンにいよいよ入る

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