第2話 儂は頑張ったけれど死じゃたよ~! (1)
カドカワ10周年記念長編コンテスト中間選考作品でございますm(_ _"m)
まあ、題の通りだ! 儂等《《団塊世代》》は地方の田舎から都会へと集団就職で色々な職業へと就いて、あちらこちらが焼け野原だった日本の復興のために休むことも惜しんでよく働いたと思う。
もうそれこそ、働き過ぎの小真面目な日本人としての~。そして儂もそうだが、みんな恋愛をして家族を持ち、その地の住人となり、子供を育てながら、いつの間にか、自分達の荒々しい気性……。
そう、儂は広島県の元呉の鎮守府が近い島育ちだから、幼少期は偶に砂浜へと不発弾の魚雷などが打ち上げられていることもあり、その魚雷などが爆発しないようにと信管を抜く作業も見たり、手伝いなども平気でしていたこともある。
まあ、儂の兄貴は信管を抜く作業の最中に爆発して腕が飛んだけれど。
その他の兄貴達や従兄弟たちも気性が荒く仁義なき戦いの街、広島や呉市でも、今で言うヤンキー達から有名だったし。実の姉貴は広島の有名な組長を親戚に持つ義理の兄貴と結婚もしたから。
儂が悪さをしても兄貴達に頼めばどうにかなるような感じだった。
しかしそんな儂も結婚し、家族を持てば、子供達は儂のようにならんよう教育をしたつもりでいたが、娘と一番下の子以外の子供たちは、みなヤンキーへとなってしまって、自分達の地元で好き放題暴れていた。
だから儂は喧嘩相手の親御さんへと謝罪や警察署へと向かうといった感じの生活を余儀なくされたが。
それでも兄貴が経営をしていた造船業の専務をしつつ溶接工などの仕事を頑張り、その後は印鑑の姓名判断を見たりしての訪問販売を続けながら家と店を購入……。広島お好み焼きの店も始める。
しかし儂はどうやら商いが好きみたいで、ちょっとしたアイデアでシステム販売をおこない、けっこう儲けたけれど。
これもよくある話で儲けてはいいけれど。株式会社の社長になった儂は飲み屋、女に現を抜かしている間に経理担当だった者が会社のお金を横領……。
儂やトラたちが、気が付いた時には株式会社は赤字の火の車で手の打ちようがない状態じゃった。
まあ、そうなれば倒産……。儂は借金を抱えるも、まだ幼い子供達がいるから逃げる訳にはいかないから、また何かしら商い……。
そうあの頃……。もう直ぐ昭和の終わりが徐々に近づいてきている、日本が《《バブル景気》》で賑わい、湧いている時代だから、何かコツコツとできる仕事はないか? と模索をしていたそんな最中に従弟から
「ミチの兄ちゃん、農協やスーパーの店頭でやる販売業をしてみんか?」と声をかけられたのだが。
この仕事が儂の今後の転機になり、令和の時代の終わり近くは生活の糧となり儲けさせてもらったのだ。
儂が他界して異世界へと転生……。この仕事の経験が役に立ち、異世界でも儂は商いをして儲けて、その日暮らしを仲間達と楽しんでいる。
そのきっかけとなる商いは実は、従弟から声をかけられ始めた販売業でな。それで儂は何を販売したかと申せば?
最初は古物や質流れ品の品を儂は印鑑の販売も以前していたから、農協の購買部やスーパーに頼んで、店頭や店内の特設会場を使用させてもらって販売をしたが、自分が考えているよりも売上げが上がらず。次は女性物の衣料や作業着、モンペなども販売したが。
これも儂が思うほど売れることもなく、何かよい商品が無いか? と思案……。儂はまた考える人となり模索をしていたら。
「ミチの兄ちゃん~、今度は海産物の珍味を販売してみんか?」
儂の従弟がまた違う素材の商品を販売してみないか? と告げてきた。
儂は従弟の誘いを聞き、『海産物の販売か……』と思い。
儂はノスタルジックに思ってしまう。
だって儂には実家のよい頃の記憶……。大東亜戦争時の記憶が生誕前なのではないのだが。
実は儂の実家は戦時中までは庄主、網元と言う奴だったらしくて海の海産物……。生きた魚だけではなく海産物の加工品も扱い、仲買いの商いもして広島市の市場へも運んでいたらしいと聞いたことがある。
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