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何者でもなく、何者にもなれず、今後とも何者かになるつもりはない  作者: 中原 誓


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□私はロボットではありません

 10月に、自宅のパソコンをWindows10から11にアップロードしようとした。


 が、出たよ。

 お使いのPCはアップデートできる環境ではありません的なメッセージ。

 はいはい、CPUの能力不足ね。


 たまにしか使わないので放置していたが、メモリの高騰を見て、新しいパソコンを買っておくことにした。

 この場合、夫はあまり頼りにならない。相談相手はAI君一択だ。希望を入力していくつかオススメを挙げてもらう。

 AI君はたまに嘘をつくが、付き合いのいい奴である。調べ物に重宝している。


 時に、夫は私の名前を『シリ』か『アレクサ』だと思っているのじゃなかろうか。

 昔からそうだ。


「ねぇ、これどうやってやるの?」


 すまんが、私の愛機はPHSだ。ケータイの事を聞かないでくれ。


「これは?」


 Windows phone から Andoroidに移行した人間にiPhoneの使い方を聞くなよ。


「こういうのってみんな同じじゃないの?」


 そんなわけあるかいっ!


 結局その度に調べて教える私は、いわば人力AIだ。

 それでも最近は、スマホ関係の質問はなくなったと、油断していた。そう、油断していたところに――


 夫はスマホの機種変更をした。


 案の定、質問がきた。


「SNSの引き継ぎってどうやるの?」


 常に人生を斜めに歩く私は、SNSの類はしたことがない。

 大事な事だからもう一度言う。


 "SNSを使ったことがない"


 だが、質問された以上、人力AIは答えねばならない。

 笑顔で答えた。




   「ググレカス」






 結局、調べて全部代わりにやった。


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