97.ちげーし!
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
私は、とことこと前に出る。
相手はぽんぽこさんだ。
いくら生意気とはいえ、小動物(?)を痛めつける趣味はない。
「手加減するでしゅよ。同郷人を怪我させたら、いけましぇんからね」
【ハンデはいらない。全力でかかってきたまえ!】
ぽんぽこさんがフリップをバシッと叩く。
言うねえ。
なら、お言葉に甘えて、一瞬で終わらせてもらおう。
「『結界』」
私は短く言霊を紡ぐ。
瞬間、ぽんぽこさんを中心に、透明な光のドームが出現した。
物理的な干渉を遮断し、対象を内部に閉じ込める捕獲用の結界だ。
回避不可能なタイミング。
これで勝負あり――。
スカッ。
光のドームは、ぽんぽこさんの体をすり抜け、空しく地面を覆っただけだった。
「……え?」
見れば、ドームの中に捕らえられたはずのぽんぽこさんの姿が、陽炎のようにゆらりと歪み、霧散していく。
消えた?
【遅い! 遅すぎるぞ!】
背後からペチペチと音がする。
振り返ると、いつの間にか後ろに回り込んだぽんぽこさんが、フリップを叩いて煽っていた。
「ちょこまかと……なら、これでしゅ!」
私は指を振るう。
再び「結界」を展開し、四方八方から光の壁で押し包み、逃げ場をなくして捕獲しようと試みる。
これなら逃げられないはず。
バシュッ!
結界が閉じる。
確かに、手応えはあった。
中にぽんぽこさんを閉じ込めたはずだ。
だが。
【甘い甘い! 砂糖菓子より甘いぞ!】
またしても、結界の外側で、ぽんぽこさんがドヤ顔を決めていた。
中のぽんぽこさんは、またもや煙のように消えている。
「むぅ……」
おかしい。
私は眉を寄せる。
ぽんぽこさんの動き、速すぎる。
いや、速いというレベルではない。
転移?
いや、空間が歪んだ気配はない。
そもそも、魔力の流れが不自然だ。
私が攻撃する瞬間、ぽんぽこさんは避けていない。
ただ、そこに「いない」のだ。
私はハッと気づく。
かつて漫画で見たことがある、あの現象だ。
「そうか……残像でしゅね」
【ッ!?】
ぽんぽこさんの動きがピタリと止まる。
図星か。
「貴女の固有能力、それは高速移動でも転移でもない。『幻影』を見せる能力でしゅね? 私が攻撃していたのは、貴女が作り出した幻。本物は最初から別の場所にいた」
自信満々に戦っていた理由がわかった。
攻撃が当たらないなら、負けるはずがないものね。
「どうでしゅか、ぽんぽこさん」
私が詰め寄ると、ぽんぽこさんは慌ててフリップを隠し、ブンブンと首を横に振った。
「ち、ちちち、ちげーし!」
あ、喋った。
しかも、すごい動揺してる。
【おしらせ】
※1/30(金)
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