46.神獣ヨル
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
呪いで子犬に変えられた少女、シュナウザーさん。
彼女を獣人国ネログーマの首都エヴァシマまで送ってあげることになった。
まあ私の旅は、別に明確な目的があるわけじゃない。(ゲータ・ニィガから逃げたいってくらい)
だから寄り道くらい問題ない。それにシュナウザーさんが気の毒だったのもある。
今はアメリアさんが運転する馬車に揺られて、私は荷台に腰を下ろしている。
ぽっくぽっく……と馬の蹄が街道を叩く。
「みゃ?」
「ひゃんっ!」
謎の子犬(シュナウザーさんと一緒に拉致されてきたらしい)と、ましろが顔を見合わせていた。
ぺろっ、と子犬がましろの顔を舐める。
気位の高いましろのことだ。怒って猫パンチでも飛ばすかと思った。
だが――。
「フッ……」
ましろは余裕の笑みを浮かべる。
「愛美しゃん、ましろはなんて?」
『【お子ちゃま相手に怒らないわ】ですぅ~』
おこちゃま……。そういえば、この子犬って何歳くらいなんだろ。
「ひゃんっ!」
ばっ! と子犬がましろに飛びかかる。
「みゃー!」
『【あつい! どきなさい! ばかっ!】ですってぇ』
やっぱ怒ってるじゃん……ましろたん。
二人は楽しそうにじゃれ合っている。(正確には子犬が一方的に絡んでるだけかもしれないけど)
ふと、私は思った。
「シュナウザーしゃん、この子……名前とかどうしましょう」
「名前……そういえばそうですね。道中を共にしますし、つけてあげたほうがよろしいかもしれませんわ」
子犬がこちらへ駆け寄ってくる。ぶんぶんぶんぶん! と小さな尻尾をちぎれんばかりに振りながら。
「ひゃんひゃんっ!」
「もしかして……私の言葉、わかってる?」
「ひゃん!」
やっぱり……思ったより賢そうだ。
この世界では知性の高い魔獣も珍しくない。ましろは神獣で、普通に会話できる。
でも、この子犬は?
魔物? ……いや、違う。もし魔物なら、ましろが放っておくはずがない(むしろ討伐してるはず)。
「愛美しゃん、この子の言葉って、わからないんですか?」
ましろの翻訳ができるのだから、もしかしてと思ったのだが……。
『すみません……あたしができるのは、ましろさまだけなんですぅ。魂がつながってるからできるので』
なるほど……。
「貞子しゃんも?」
『……右に同じです』
まあいい。言葉はわからなくても、気持ちは伝わってくる。
「ひゃうう~……?」
じっと見つめてくる。――名前を待っているんだ。
「そうでしゅねー……」
改めて子犬を見る。
もふもふの毛並み。フォルムはポメラニアンっぽい。そして――毛は真っ黒だ。
「まくろ……」
「しゃー!」
ましろが怒って猫パンチを食らわせてきた。
「なんて?」
『【アタシと、かぶるじゃないの!】ですって』
たしかに……。
黒だからクロ、じゃあましろとカブるって怒られるか。
「じゃあ……ヨル。ヨルちゃんはどうでしゅ?」
「ふーにゃ」
『【ふぅん……まあ、それなら許してやってもいいかもね】ですって。……いや、なんでましろさまの許可が……あっ、いたいいたい!』
ましろが魔神の鞄に頭を突っ込み、愛美さんへパンチをお見舞いしていた。
ほんと舐められてるなぁ……。
「じゃあ、あなたはヨルちゃんでしゅ」
「ひゃんっ!」
そのときだった。
パァア……! とヨルちゃんの身体が白銀に輝きだした。
「ええ……!?」
ぐぐぐ、と額から――なにかが生える。
小さな青い……角に見えた。
「ツノ……!? なんでツノ!?」
「ふにゃ?」
『【そんなのフェンリルだからに決まってるでしょ?】です……って、えええええええ!? フェンリルぅうううううううううううううう!?』
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