45.エヴァシマへの約束
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
シュナウザーさんの話を聞いている。
「ふにゃう」
ましろはシュナウザーさんの体の匂いを、くんくんと嗅いだ。
『【フローラルな良い香り】だそうです』
気に入ったのか、ましろはペロペロと毛並みを舐める。
一方のシュナウザーさんは、沈んだ表情をしていた。――無理もない。誘拐され、命まで狙われたのだから。
……なんだか、かわいそうだ。
「それで……これからどうしゅるんでしゅ……?」
『わたくしは、エヴァシマに戻ろうと思いますの』
「エヴァシマ……?」
どこだろう……。アメリアさんを見る。
「ネログーマ王都のことだよ」
「にゃるほど……家族のもとに帰りたいってことでしゅね?」
「はい……」
ぽた……と、シュナウザーさんの目から涙がこぼれる。
きっと家族が心配しているだろう。そんな風に心配をかけたことで、胸を痛めているんだ。……いい人だな。
……よし。
「よろしければ、エヴァシマまで送ってあげましょうか?」
「うにゃー!」
『【ヤスコ、ナイスよ!】だそうです』
ましろも賛成らしい。
「で、でも……よろしいのでしょうか?」
「はい。わたしたちも、ちょうどネログーマへ行くところでしたし」
すると貞子さんが、やわらかな声で言う。
『……優しいですね、寧子さん。そう言ったほうが、相手も変に気を遣わないと思って』
……どうやら本音は見抜かれている。ちょっと気恥ずかしい。
「ほら、ついでなので、遠慮しないでくだしゃい」
「……なら、はい。お願いします」
私はシュナウザーさんを抱きかかえる。
「アメリアしゃんもいいでしゅか?」
「無論だ。困っている人は放っておけない」
ぶんぶん、とシュナウザーさんが尻尾を振る。
「くぅん」
あ、そばに子犬が近づいてきた。シュナウザーさんと一緒にいた子だ。
「みゃう?」
「くぅん」
「みゃー!」
「わんわん!」
ましろと子犬が、楽しそうに舐め合っている。
「そういえば、この子は誰なんでしゅ?」
「わたくしのお友達です。連れ去られそうになったとき、助けようとしてくれたんです。でもまだ赤ちゃんですので……」
なるほど、力及ばず、助けられなかったのか。
「申し訳ありませんが……」
「あの子も一緒にってことでしゅよね? もちろんOKでしゅ!」
「ありがとうございます!」
子犬がましろと一緒にやってくる。
ふんふん、と私の匂いを嗅ぎ、「ひゃんっ!」と吠えた。……可愛い。
こうして、旅の仲間に、可愛い子犬が加わったのだった。
【☆★おしらせ★☆】
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