41.すごいぞ聖女のチカラ
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ましろのスキル+私の結界によるコンビネーションで、大量の翼竜を倒した。
「それにしても、本当に凄いな、聖女の力というのは」
アメリアさんが翼竜の素材を剥ぎ取りながら言う。
素材は、冒険者ギルドで高く買い取ってもらえるので、ちゃんと回収することにしてる。(旅には資金がいるし)
「まさかBランクモンスター、翼竜の攻撃を受けても、びくともしないとな。それに……まだ結界が残っている」
あ、本当だ。
半球状の結界が消えずに、まだその場にとどまってる。
解除することは簡単だ。念じれば、消えるらしい(愛美さん曰く)。
フッ……と結界が消える。
『聖女の力が凄いというより、やすこにゃんが凄いんだと思うですぅ』
と、愛美さんが言う。
「どういうことだ?」
『お忘れのようですが、やすこにゃんは力を得て、まだ数日なんですよぉ? それで、これだけやれるのは規格外ですぅ』
そうなんだ……。
「でも、それは愛美しゃんや貞子しゃんから、力を貰ったからでは?」
私の中には、三人分の聖女の力が入ってるのだ。そのおかげで、ここまでやれてるんだと思ってるのだけど……。
『……聖女の力を得たからといって、最初から使いこなせるわけじゃあないです』
と、貞子さん。
『そうそう、さだこっちゃんが言ってる通り。力を得たことと、使いこなせることは、別ですよぉ』
……なるほど。確かに、車の運転もそうか。
新車を買ったからといって、すぐにプロのレーサー並の運転ができる訳じゃあない。
何度も、使いこなせるように練習する必要がある。
『わたしも最初は、聖女スキルを上手く使えなかったですぅ』
『……でも、寧子さんは違う。もう聖なる力を、手足のように使いこなせてます』
『これはトンデモナイことですよぉ。才能が違うんですかねぇ』
……才能、か。
いまいち実感がないな。
「ふにゃう」
『【ねえまだ?】ですって? もう少し待っててくださいましろ様ぁ。今アメリアさんが剥ぎ取り作業してますので』
「にゃ!」
『【お前も手伝え?】 いやほら、わたし引きこもりのニートですので……あっあっ、猫パンチやめてっ!』
愛美さんの悲鳴が聞こえる。魔神の鞄の中に、ましろがもぐって、愛美さんにパンチを食らわせてるようだ。
「ましろたん、お友達に酷いことしないで」
「にゃう」
愛美さんの悲鳴が止まる。ふぅ……。
「しかし数が多いな……時間がかかりそうだ」
アメリアさんが額の汗を拭いながら、翼竜の死骸の群れを見やる。
確かに、めちゃくちゃ数がある。これを全部剥ぎ取り作業していたら、大変だ。
『ましろ様、お手伝いしてもらえないですかねぇ』
「にゃ」
バッグから顔を出したましろが、ぷいっ、とそっぽ向く。
本当に愛美さんのこと、なめくさってるなー、ましろ。
このままでは、日が暮れてしまう。その前に出発したい。
「ましろたん、おねが……」
「ふにゃ!」
ましろが待ってましたとばかりに、バッグから飛び出す。
「ふみゃーあ!」
ましろが飛び上がって、その場でくるんと宙返りする。
スッパァンッ! という音とともに、翼竜がバラバラになる。
肉、皮、骨、牙……と綺麗に切り分けられてる。
「なんと……見事な剣技」
「剣技? どういうことでしゅ?」
アメリアさんは言う。
「ましろ殿は、神威鉄爪で、敵を素早く、それでいて丁寧に解体なさったのだ」
「え……? ぜんぜん目で追えなかった」
単に飛び上がって、回転したようにしか。
「あまりに早すぎて、常人では動きをおえなかったのだよ」
「なるほど……ありがとね、ましろ」
私はましろを抱き上げて、ぎゅっとする。
ましろは「ふにゃあん♡」と嬉しそうに泣く。
『……それくらい早く動けるなら、普段の魔物との戦いも、もっと早くケリを付けられるんじゃあ……あっあっ、いたいですぅ~!』
「しゃー!」
『【なんでそんなめんどーなこと、しなきゃいけないのよ! 疲れるでしょ!】ですって……ま、まあそうですよね……あっあっ、なぐらないでぇ』
ほんと、猫は気まぐれだなって、そう思ったのだった。
【☆★おしらせ★☆】
好評につき連載版はじめました!!
【連載版】元悪役令嬢は、辺境でのんびり温泉に浸る~婚約破棄されたわたし、年上の辺境領主さまのもとに嫁ぐ。優しくて病弱な彼のために、【土地神】スキルで温泉を作ってあげたら、なぜか領地が大繁盛してました
ページ下部にリンクがございます!!
または、以下のULRをコピーしてお使いください。
https://book1.adouzi.eu.org/n8140kh/




