交流
石川さんが帰ったあと、少し経つと俺も校門から出た。手を振って「じゃあね」とか言ったのに一緒に帰るとか格好がつかないしね。
帰り途中に俺はLINEを開き、AWというグループを作成した。そこに、石川さんと北上さんを入れるように設定しておく。すると、既に待機していたであろう北上さんが話し出した。石川さんは案外、「歩きバンクルはいけない」というのを律儀に守っているのかもしれないな。案外生真面目な性格なのかもしれない。
北山さん『何で、石川さんが?グループの趣旨はわかるんだけど。もしかして、AWとは名ばかりで、AWは無関係??』
石川さん『私は、特別な措置を執ってもらったから持っている。たぶん、このグループはAW関係のことを連絡するためのものだと思う。』
北山さん『そうなんだ。特別措置を採ってもらうなんてよっぽど石川さんはAWがやりたかったんだね』
石川さん『うん、やりたかった。ともだち登録しても良い?それとAWでも出来ればフレンド登録したい。』
北山さん『いいよ』
自分『じゃあ、俺のも、ともだち登録しておいて。それと、とりあえずフレンド登録をしあう為に10分後に冒険者ギルドで落ち合おう』
北山さん『わかった』
石川さん『冒険者ギルドってどこだっけ?』
石川さん『あ、思い出した。大丈夫。』
石川さんも別のチュートリアルを受けてたりしてな。念のために個人のチャットで聴いておくか。
と、思ったんだが聴く前に石川さんが聴いてきた。
石川さん『冒険者ギルドって何処にあるの?』
自分『やっぱりか。チュートリアルでは冒険者ギルドに行かなかったんだな?』
石川さん『うん。カードは貰ったけど、冒険者ギルドには行っていない。』
自分『ログインすると出てくる場所の通りがあるだろ?』
石川さん『うん』
自分『そこを真っ直ぐ行って、二番目にぶつかる通りを左に曲がって、真っ直ぐいけば冒険者ギルドという看板が掛かっている建物があるから』
石川さん『わかった』
大丈夫だろうか?本当のことを言えば一緒に行ってあげたかったのだが、石川さんは天使族らしいし、俺と居たら余計に目立ってしまうだろうからな。
べ、別にチキッたわけじゃないんだからねっ!
そんなことを思いつつ、俺は約束の時間より五分残して家に着いた。でも冒険者ギルドに行く時間を考えるとすぐにやるか。天使族って羽が生えているのかな。邪魔そうだな。
俺は天使族の容姿を想像しつつ、ダイブして冒険者ギルドに向かった。
『Now Loading』は調べたのかって?面倒くさいからいいや。あれが出ても出来てるし、攻略Wikiにあれを伝えるときにでも見ようかな。
俺じゃあ結構忘れちゃうし両方北山さんにやって貰おう。あ、これ完全にダメ男じゃん。




