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1ミリも傷つきたくない
頑に拒む両腕をほどく力は
あれほど強引だったのに
その奥の柔らかな部分に触れる手つきは
おどろくほど優しくて
あなたは自分の強みをよく知っている
前に進むことで打開する力を持っている
きっとすごく人の本質を見抜ける人だと思う
踏み込まれるのを拒んだのは
無為に過ごしていた自分を見透かされそうで
そんなあなたに幻滅されるのが
怖かったから
もう恋なんかで
1ミリも傷つきたくないって思ってるのに
けれど あなたとの関わりは
それ以上のものを与えてくれる
それを心の奥底で
本当はずっと期待していた私を
「そういうところも可愛い」
あなたは見透かしたように笑って
受け止めてくれた




