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きっと暑さのせいだ 妄想恋愛詩度★★★★★
ちりんちりん
風鈴が涼やかに揺れる縁側
そこに 私と君が横たわる
私も彼も「あついあつい」言いながら団扇を扇ぐ
ここは彼の家で
時々こうして 私は彼の家に遊びに来ていた
私と彼は赤ちゃんの頃からの幼馴染みで
高校生になった今も なんとなく一緒にいる
「ねえ、今日暑すぎない?」
彼に声をかけるけど 返事がない
重い体を起こして 彼の顔を覗き込む
すると彼は眠っていた
こんな暑い時によく寝れるな……
そうポツリと呟きながら彼の寝顔をじっと見る
長く幼馴染みとして傍にいたけど
こんなにまじまじと彼の顔を見るのは初めてだな
そう 思った
時
ちりんちりん
額から頬を伝う汗が 彼の顔にぽたり
唇が暑い
だんだん 顔も暑くなってくる
ばっと 彼の顔から離れる
私は何故か 彼の唇にキス した
私は逃げるようにして家に帰った
彼とは恋人でもない ただの幼馴染み
何で私は彼にこんなことを……?
家に帰って寝床に潜り込んだ
世界の暑さなんてしらない
心臓が弾け飛びそうなほど ドキドキする
はずかしい はずかしい はずかしい
何で私はこんなことを?
きっと 暑さのせいだ
どうか 彼に気づかれていませんように……




