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三日月 今夜の三日月が綺麗だったので詠ってみた度★★★★★
夜が来た。
また、夜が来た。
それも、雲がかかった星の見えない暗い夜だ。
溜め息を吐きながら、夜の中を歩く。
カップルや家族連れ、散歩連れの人々を通りすぎる。
孤独の夜を、歩く。
涙なんて出ない。
寂しいなんて思わない。
ただ、こころがぽっかりと穴が空いているような。
何かか、誰かが足りないような……
そんな、気持ちで。
ふと見上げた先。
真っ暗な夜空に浮かぶ、頼りない月明かり。
三日月が、雲間で浮かんでいた。
ただ、その三日月を見つけただけなのに。
何だか、こころがあたたかくなった。
誰かが傍にいるような……そんな、あたたかさを覚えた。
……ありがとう。
私はその三日月に礼を言うと。
夜の中を歩み進めた。




