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踏切のムコウ 何か踏切のムコウって、異世界に繋がってそうな…そんな気がする(笑)度★★★★★
踏切の向こうに渡ろうとした瞬間だった。遠く後ろから、私の名前を呼ぶ君の声がした。けど、私は構わず踏切の向こうに行く。
カンカンカンカンカンカンカンカン
遮断棒が降りてきて、君と私の間に境を作る。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
踏切の向こう。君と私は黙って見つめる。
見つめ、あう。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
電車が、轟音をつれて君と私の間を駆ける。私はその間に道の向こうに向かう。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
轟音の濁流の中、君の声が踏切の向こうから聞こえた気がした…けど。私は構わず、その向こうへと歩み進めた。




