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ページ捲れる隙間から ファンタジーみな詩度★★★★★
さっぱりとした青空広がる。
白い洗濯物が揺れる午後の陽気。
そんな、陽気広がる窓の傍。
開きっぱなしの分厚い本。
風が吹いて、白のレースのカーテンが揺らめく。
それと同時に。
開きっぱなしの本のページが、風で捲れる。
ペラペラ…
ペラペラ…
ページが捲れるたび。
桜の花びらが、本の隙間からひらひらと舞う。
満開の桜が花びらを散らすように。
ひらひら…
ひらひら…
と、本の隙間からたくさんの桜の花びらが舞い散る。
本の向こう。
物語の桜が。
花びらを散らす。




