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第五話 新天地

 ゲームを起動すると、キャラエディットが始まった。

 名前については前作と同様、ユウト・カミシロでいくことにする。

 容姿は身長や体型など一から決めるタイプと、スマホ内の自分の写真を取り込む二通りの方法がある。

 

 面倒くさいし、玲奈と一緒に進める以上変にカッコいいキャラを作るのもむず痒い。

 そのため俺と玲奈は事前に後者の方法でエディットすることを決めていた。

 

 名前と容姿が決まると次はクラス……職業を選ぶことになる。

 このゲームで選べるクラスは剣士、魔術師、騎士、闘士(格闘家)、僧侶、弓士の計六種類。

 それぞれに複数の上位クラスが出ることは確定しているが、最近のMMOでは珍しくエディット後のベースクラス再選択は不可。


 これについては先駆者たちがキャラ削除を繰り返しながら使い勝手を探るという、飽くなき探求心により現時点での評価が出ている。

 現時点で必須と言われているのが火力の魔術師、サポートの騎士と僧侶。ついで遠距離で状態異常攻撃行うことが出来る弓士。

ワーストは剣士と闘士という俺に取っては残念な結果となっていた。


 ここの辺りは現状のモンスターに範囲攻撃が多いのが起因しており、下手な剣士や闘士は避け切れずにダメージを追ってしまう。

 序盤の雑魚戦ならともかく、ネームドボスなどを相手にするときには僧侶はそちらに回復を裂けず、剣士たちは地面を転がる羽目になるそうだ。

 結果。防御力の高い騎士がボスのヘイトを取りつつ僧侶が回復。遠距離から弓士がサポートしつつ、魔術師の火力で削るというのが最適とされている。


 そのためボスのPT募集では剣士と闘士は蹴られることが多いようで、初心者から上級者までオススメはされていない。

 まあ、不遇職は後々アップデートで化けることも多いため、それを狙って剣士や闘士を選ぶ人もいるようだ。他のクラスに比べて安価に装備が取引されおり、揃えやすいという利点もある。

 ここまですべてリアナが調べた情報なので、間違いないだろう。


 まあ、俺は評判なんて気にせず使い慣れた剣士を選ぶんだけどな。

 キャラエディットが終わるとメニューの呼び出し方や、フレンド登録の仕方などがレクチャーされる。これらの動作に関しては前作と変わらなかった。

 それらが終わると、いよいよゲームへのログインが始まる。

 【ようこそ《サクセスオブスキル》の世界へ】の文字が流れた直後、視界が白に染まり俺は目を閉じた。



        ◆



「……おおっ」


 頬を撫でる風に目を開けると、そこには広大な草原が広がっていた。

 どことなく既視感を覚える光景だ。周囲の地形は違うが、VRMMOは草原から始まるのがお約束なのだろうか。

 服装を確認すると、前作と同じく皮装備一式に鉄の剣を腰に差していた。

 知っている人間からしたらちょっと嬉しい遊び心と言ったところだろうか。


 しかし、何度味わってもこの技術はすごい。青い草と土の混じった匂い。それを運んでくる涼やかな風。踏みしめた大地の感触。

 夢のようで夢よりもリアルな世界がそこには雄大に広がっていた。 


『うわっ、この草原、前作のデータ使い回してるよ……』


「前作のプレイヤーならニヤリとできる、みたいなの求めてないのよね~」


 感動は十秒と持たずに背後の少女たちに打ち砕かれる。

 ……少女たち?

 違和感に振り返ると、そこにはユウトと同じ初期装備のレナと――なぜかリアナが立っていた。

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