日清戦争 -46 兵站崩壊
更新忘れてた…
立見尚文少将麾下 第1軍 先鋒部隊。
平壌戦で勝利した日本は敗走する清国軍の追撃と位置確認のために所属部隊の中で最有力の部隊を送り込んでいた。
「立見少将閣下戻りました。」
田中は先鋒部隊の兵站担当の輜重兵として参加していた。田中は兵站担当兵の中で最も優秀であったためにわざわざ引き抜かれて前線に連れてこられた。彼自身が負傷し後送され、補充要員も第5師団本隊朝鮮半島派遣と共に充足されていたことから事実上の余剰要員に近かったことも体よく使われた原因の一つであろう。
「丸腰で戦場送りか。死んで来いってことかな?」
田中は笑いながらそう愚痴る。だが仕事はする。
「進撃は不可能です。清国兵の略奪により、我々の徴発する食糧の余裕がありません。焦土戦術です。」
「だろうな。敗走する敵軍というものはできるだけ軽くするために最悪銃すら捨てる。食糧も現地調達・・・すなわち略奪できれば追撃の足を鈍らせられる。こうなれば兵が軍夫に代わり食料を輸送するしかない。」
立見は仕方ないという顔をする。そこに提案するのは田中でありその提案は周りを驚かせる。
「食料は日本国内で徴発・海上輸送しましょう。現地で特に食料は供給困難です。輸送の対価として一部の物資を分け与える方式にすれば日本円を信じていない朝鮮人もある程度動いてくれるはずです。運ぶ物資の内容に関して注意すれば略奪も問題ないでしょう。」
海軍と陸軍の話し合い
1894年9月20日 平壌
西京丸に搭乗していた樺山は黄海海戦が終わり、平壌に陸海軍の戦況を確認・すり合わせに来た
「海上輸送か。確かに敵艦隊はいなくなったからやろうと思えばできる。じゃが揚陸できる港は大同江。つまり平壌。あとは鴨緑江まで揚陸できる場所がない。ここからは人力で運んでもらわなならん。」
樺山は仕方ないという顔だ。
「しかしそれ以外に手がありませんので。」
「分捕った輸送船もあるんだ。輸送量は問題ない。だが、なんか嫌な感じがするな」
それは的中することになる
平壌兵站関連の話し合い
「朝鮮人どもは日本人よりも金をとる割に働かん。物資ごと持ち逃げする。当然、普通に使えば役には立たん。かといって本国から人夫を派遣してもそれはかえって兵站の負担を増大させることになる。」
田中義三は周りの輜重兵や士官に説明する。それについて周りは納得したような表情をする者もいれば『そんなことはわかっとるというような』馬鹿にするような視線を送る者もいる。
「本土から人夫派遣が兵站負担を増大する?」
わかっていない馬鹿がいる。
「日本人人夫の分、飯がいるじゃろ。その分運ばねばならん。朝鮮人を使えば食い扶持は増えない。」
その発言をした相手に目を向ける。そして話を続ける。
「じゃが、すべてを朝鮮人にするわけにはいかん。当然両方使うことになればその間に差が出る。『朝鮮人どもは日本人よりも金をとる割に働かん』は日本人人夫と朝鮮人人夫の対立が生じるじゃろ。『なぜあいつらは俺たちより金貰って居るんねん。』てな」
「ありえない話ではないな…」
「朝鮮人を雇うのに金がかかるのは当然のものとして受け入れないといけない。癪だがな。そこでだ。朝鮮人には日本人よりも危険かつかつ負担の重いものを運んでもらう。銃弾及び砲弾だ。」
田中が策を述べる。
「確かにそれならある程度の理解を得られる。」
「それに略奪も起きない。何しろ弾薬を奪っても何もならん。武器を奪わなければな。」
「武器の管理はしっかりさせなければならんな。そうでなければ襲撃者は日本兵の武器を使って日本兵を攻撃するだろう。」
周りが補足意見を含めてある程度の同意がある。否定論も理想論を掲げるだけで現実論の前に封殺される。特に田中の
「実際、元山支隊では成功した。ま、元山支隊は比較的日本人人夫が多く、食料は彼らに運ばせたが…。」
はその止めを刺す。実績は一番の価値を持つ。
「だが第1軍の規模では元山支隊よりも朝鮮人の割合が大きいだろう。それに冬用の防寒具も略奪の可能性がある…。」
「防寒具に関しては意見があります。略奪されても日本軍のものであるという物的証拠から略奪者の特定及び処罰に使えます。食料品と違い、あれは消費して消えるものではありませんのでできないことはないでしょう。」
田中の発言に対し、考え込む一部の将兵。
「略奪したものから足がつけばそれを口実に処罰。それによる略奪の抑止…できないことはないな…」
「しかし、やはり食料だけは略奪されようものなら朝鮮人の胃袋に消えますので食料や消耗品の輸送は日本人人夫にしか任せられません。」
そして追加で田中が口を開く。
「冬季用燃料は今より準備すべきでしょう。前線地帯には食料はなくとも労働力はある。燃料となる木材の切り出し、乾燥などの作業はできないことはないでしょう。」
最前線 立見尚文
「田中君が策を作ってくれたから多少物資には余裕がある。だが日本人人夫の不足はどうにもならない。食料は日本人しか運べない。朝鮮人は持ち逃げするからな。」
立見尚文少将は状況を楽観視していなかった。平壌で飢えかけたことは最先鋒を任された名将に警戒感を十分に促した。そして自軍には清国軍による略奪による焦土戦術により、食料の徴発という選択肢が存在しないことを。
「兵に食料を運ばせるしかない。それ以外は何とかなるじゃろう。」
立見は後方に意見を伝えると最先鋒は前進を中止。清国軍の逆撃を警戒しながら兵士が後方に行き、食料の輸送を行うことになる。
だが、進撃は遅々として進まない。日本本土からの補給物資そのものが足りない。日本国内からは史実以上の輸送できるにもかかわらずだろう。この戦争に際して日本は圧倒的な大義を宣伝している。それは国民の士気を上げ、各種物資の供給は上がるだろう。だが、輸送力が足りていない。輸送力はどこに投じられているだろうか。物資はどこに消えているのだろうか。
コメントは燃料…故に強制的にコメントさせる戦術を採用…(笑)
アンケート取ります!! アンケート 『方伯謙 生かすか殺すか』
彼は史実では諫言により処刑されていますが生存しました。しかしこの先の展開次第で生死をかけます。
どちらにするか選んでください。コメント募集!!
なお、死亡の場合、作者が楽になります。(諸君に得はありません)
生存の場合、独自ストーリーを出せます。
現時点で構想はありますが、どうしますか?(これどうするか迷っていて更新予約を止めていた。)




