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桜色の盾  作者: 白兎 龍
第一章 魔境
27/59

第26話 太古の迷宮《一層:森〜岩場》

第四位階上位

 



 リリは昼寝から目覚めると、リンゴもどきを3つ食べた。


 寝る前に食べ、寝ながら食べ、起きても食べる、良い御身分である。

 ……まぁ、寝てる間に口に突っ込んだのも起きた時に差し出したのも俺だが。


 それはともかく、その後の狩も順調に進んだ。


 地図と鑑定の力で、ハグトスの群れの位置、数、質が丸わかり。

 リリだけでやれそうな群れはリリに任せ、数が多い所は援護する。


 そうやって狩りを進め、日が暮れる頃には広大な森に生息するハグトスを殲滅した。



 改めて思うが、1匹残らず殲滅する必要は無かったかも知れない。


 自らの心の内を考察してみるに、私怨があったのは間違いない。


 それは恐らく、シアがハグトスに酷く甚振られ殺されそうになっていたから。

 案外シアの事は気に入っているらしい。



 日が暮れればリリはおねむの時間だ。

 昼寝はしたがそれ以上に動き回ったのだし、疲れてしまうのも無理はない。



「おやすみ、リリ」

「クァ」



 一瞬で眠りにつくリリ、流石の睡眠力である。



 ……さて、昨日は寝たが今日は寝る気分ではない。


 場所も、荒野と森の境目だった昨日とは違い、倒すべき獲物もいない。


 リリの戦闘力から考えて次の階層に向かうのが良いだろう。


 夜の方針は決まった、適度に森を探索しつつ南下、森と岩場の境目でリリが起きるのを待つ。



 俺はリリを頭の上に乗せると岩場へ向けて歩き出した。





 この森の中には案外色々な物があった。


 いや、迷宮の中の森と思うから不思議に感じるのだろう。やはり森は森なのだ。


 さして気にする必要が無い程度には健脚なので、特に意識して居なかったが……この森は深い。


 川は見当たらないが泉は幾つか存在し、そこへ兎や鼠などの小動物が水を飲みに来る。


 また、森の木々には時折鋭い得物で引っ掻いた様な跡があった。

 これはハグトスが群れの縄張りを主張しているのだろう。


 潰した群れは50以上はあった、それだけの群れがありながら縄張り争いはあまり起きていなかったようだ。

 それだけ森が広大で豊かなのだろう。


 だが、午後の狩で一度だけ争いの場に介入、というより強襲した。


 連中の争いの理由は何かの果物だった様だが、日が暮れる前に殲滅したかったので放置していたのだ。


 その果実がこれ。



『ポウの実』

小さく甘い果実。栄養豊富。



 見た目リンゴで味もリンゴだが、大きさが小ぶりで夥しい程生っている。


 これにはリリの流石の睡眠力でも起きるか? と思ったが涎が垂れてくるだけで起きはしなかった。


 地図で検索を掛けるとポウの木は広大な森の中には数十本しか無いのが分かる。


 根ごと引っこ抜いて収納にしまった。

 薔薇っ娘と蜂っ娘のお土産にしよう。




 その他にも、泉から湧き出る水が魔力水という物だったり、ただの木や土が魔力を多く吸っている魔力〜という物だったりと特殊な物が多く。


 また、所々に薬効成分のある草や花が群生していた。

 当然乱獲した。



 ようやく森と岩場の境目につくと、その頃には朝日が見え始めていたのだから森の豊かさがどれ程だったか分かるだろう。


 リリももうじき起きる筈だ、岩場の確認でもしておこう。



 地図によると岩場は起伏が激しく足場が安定しない。

 安全を考慮するなら遠距離攻撃で戦うのが良いだろう。


 二層へは岩場の真ん中にある大きな岩、そこに空いている穴から行けるようだ。


 岩場にいる魔物は、ソイルリザード、サンドリザード、ロックリザード、と蜥蜴が多く。

 強さは3、魔物LVは10前後。


 居る場所から少しも動いていない事から、岩に擬態しているのだろう。


 これの他には動物もいるが、鳥や小動物だけで特に目を引く個体はいない。



 ……いや、一体いた。




グレーターロックリザード LV7

US

『■■の■■』

S

『槍術』『土魔法』『隠密』『熱感知』


〈魔物LV35〉♂11

2ジョブ〈蜥蜴LV35〉


変更可能ジョブ


BP0




 二層への入り口の中にあったその反応は直ぐに消えてしまった、地図外に移動したのだろう。


 強さは俺と同じ4、当然のように赤、敵だ。


 簡単に突破出来るとは思わない方が良いだろう。



 岩場の攻略法を考えていると、突然頭上で緑色の光が瞬いた。


 地図上では俺の上にはリリ以外何もいない、つまり光源はリリ。


 さっとリリを地面に降ろす。

 元々使っていた瞳の力を魔力で更に高め、目を凝らしてよく見る。


 肉眼だと白く光り輝いている様にしか見えないが、魔力で強化した瞳だと、リリが緑色の光を纏いその形を少しずつ変えているのが分かる。


 魔力の流れはユニット生成魔法に似ている。

 ただし、その光の強さも流れの速さもリリの方が上だ。


 心配にもなるが、現状俺に出来る事は何も無い、黙って見守ろう。



 光が収まるとそこには相変わらず寝ているリリがいた。昨日もこうやって変化したのだろうか?


 今のリリの姿は、鱗がより鮮やかな緑色になり、強度も増している。


 頭から尻尾に掛けてギザギザとした骨板の様な物が生え、鼻先に小さな角が生えた。牙や爪と同じくらいの強度がある様だ。


 その牙と爪も、より一層攻撃力を増した様でよく見ると常に薄い魔力を纏っている。



小風蜥蜴リトルウィンドリザード リリ LV10

US

『■■の■■』

HS

『精神拡張』『吸収』

S

『能力強化』『魔力限界拡張』『体術』『風魔法』『気配察知』

LS

『治癒力向上』『魔力調節』『直感』


リリ〈魔物LV17〉♀0

2ジョブ〈蜥蜴LV17〉


変更可能ジョブ


BP2




 リリはウィンドリザードという魔物に成ったらしい。所謂いわゆる進化というやつだろう。


 スキルもいくつか新しい物が追加されている。風魔法と気配察知の2つだ。


 気配察知はともかく、風魔法はどんな使い方をするのか気になる。


 地図でも確認してみた所、リリの強さは変わらず3。

 岩場の狩でもっと強くなってほしいね。



 

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