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【Side】一条 悟 7
俺は傷を幸子に治してもらった。
「れいたんを追いかけるぞ」
俺はすぐさま、彼女の元へ駆け出そうとする。
「やめれ」
幸子が俺の足に、ナマケモノのようにしがみつく。
「何をする?」
「それはうちのせりふ。ゆーは、やばい」
「やばいって、何を言う。俺は傷を治してもらった。俺はもう動ける。れいたんのところに」
「くびとんとん」
俺の首の後ろにすさまじい衝撃が走る。
「おまえ……」
「悟、血が足りない。このままやったらちぬ」
「血……くそ」
呪禁は傷をなおせても、失った血液は戻せない。
ナイフで傷つけられたところから、かなり失血してるのだ。
「悟はやすんどけ」
「でも……」
「あとは、レイに任せよう」
……確かに、こんな状態で戦っても、足手まといにしかならない。
レイたちに、任せよう。
彼女たちの強さは、俺がよく知ってる。
頼んだぞ、みんな……。




