表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/265

【Side】幸子


 うちは幸子。物語の黒幕(自称)。


 レイはうちの思惑通り、強くなったぜ。ふふふのふ……。


 場所は、レイの霊廟の中。

 うち、タオ、そしてつぐみの三人が顔をつきあわせていた。


 タオは、ぷくぷくに太っていた。レイの霊力を食べ過ぎた結果だろう。

 お腹ぱんっぱんに膨れ上がっていた。


「さっちゃん、これあなたの想定通りなの?」


 じとっ、とした目をつぐみに向けられる、うち……!


「その……想定外。ここまでとはおもわなかった……」

「でしょうね……」


 タオは、無限に近い胃袋を持っている。その胃袋が、キャパオーバー寸前になっているのだ……!

 ありえない霊力の量である。


 さっきは皆の前だったから、言えなかったけど、でも普通にうちは(タオも)ドン引きしていた。


「めえ……?」

「『どうしてレイの前でほんとのこと言わなかったか?』って。そんなの、かっこつけたかったからにきまってらい」


「めえ……」

「『しょーもな?』うるさいやい」


 うちはかっこよくこう、アドバイスする、師匠的ポジションでいたいわけなんよ。


 驚くのは、うちの格を下げることになるかなっておもったわけ。

 だから全てを知ってるかんじでふるまったのだ。


「それにしても、やばすぎねレイちゃん……」


 ぽんぽん、とつぐみがタオのお腹を叩く。


「タオの胃袋がこんな膨れるの、初めてみたわぁ」


 普段タオは、普通の羊と同じくらいのサイズをしている。

 でも……今の彼は、2mくらいに膨れ上がっていた。


 無限胃袋を持っている彼が、ここまで膨れ上がったのである。


「なんでこんな霊力量ふえたのかしら?」

「霊力の仕組みを理解したからでしょ」


 霊力は、心の高ぶりに呼応して、強くなる。

 レイはそれを理解したのだ。


「仕組みを理解しただけで、こんなふうになるわけ?」

「ふふふ、今までのレイは、霊力っていう素材の味を知らずに、てきとーに鍋に素材を放り込んで料理を作っていた。でも彼女は、霊力という素材がドンナ味かを知った。より洗練された料理が作れるようになるとは思わんかね?」


「まー……言いたいことはわかるけどさ」


 じとーっとタオがうちを見つめてくる。


「めえ……」

「『それはどこから得た知識だ?』って。ふふふ、秘密」


「めえ……?」

「『どうせどっかで読んだんだろ?』って。ちゃうわい!」


 全く失礼な羊だ!

 うちはタオのお腹の肉をつまんで、ぴろーんと伸ばす。


「こんなため込んだ霊力、いったいどこで使うのよ? タオは蓄えることはできても、消化はできないのよ?」


「だいじょーぶ。使い道は考えてある」


 うちに……秘策あり……!


「ちょっと準備してくる。タオ、おくちあーんして」


 んが、とタオが口を開ける。

 うちはタオの口の中に入るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ