水の神霊 1
私は迷い家に泊めて貰った。
その主である、神霊が、私に会いたがってるという。
私は神霊のお手伝いさんをしてる、小毬カッパに連れられて、屋敷の中を歩いていた。
「こっちですー」
がら、とふすまを開ける。
そこには……。
「れいたん……!」
「あ……ああっ!」
そこに居たのは、私の、愛する……。
「さとるん……!!!!!!!!」
私は走り出していた。サトル様の胸に飛び込んで、そのままぎゅっと抱きしめ合う。
……強いサトル様なら、無事だと思っていた。ここは邪気が無いし、妖魔に襲われることは、ないだろうと……。それでも……でも……。
「寂しかったです……」
「ごめんよ、れいたん。お前に寂しい思いをさせて……」
「……ううん。もういいんです。ん……」
私たちは再会のキスをする。お互いを求め合う、情熱的な口づけ。
彼を一番近くに感じるから、キスは好き。
そんな風にちゅっちゅしてると……。
「「じー……」」
……小毬カッパさんに凝視されていた。
そして、カッパさんを、抱っこしてる青年がいた。
「きゃあっ! だ、だれ……?」
「おらは気にしなくていいだに」
だに……?
なんだか、変わったしゃべり方。
「このひと、みずちさまー」
「みずち……?」
小毬カッパのほっぺたを、青年はいじってる。
この人が……蛟……?
「レイ。こいつが蛟だ。この屋敷の主で、水の神霊、蛟」
「! あなた様が……」
ばっ、と私は頭を下げる。
「レイ・サイガと申します! この度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんっ!」
「? レイは何で謝ってるんかや?」
はて、と首をかしげる蛟さま。
サトル様が答える。
「迷い家に勝手に入ったことを謝ってるのでしょう」
「別に謝る必要ねーだに。おらが招いたんだから」
「それでも、家主にことわりなく泊まり、ご飯までいただいてしまって、すみません」
私がそう言うと、蛟さまはポリポリと頭をかく。
「この子やっぱり変わってるだに」
「ええ、皆がからそう言われます」
ふぅ、と蛟さまがため息をつく。
「まあいい。気にしないでいいだに。座って座って」
蛟さまがちょいちょい、と手招きをする。
部屋の奥には真紅郎さんもいた。良かった……無事のようで……。
蛟さまは上座へ移動し、どっこいしょ、と横になって肘を突いた。
「おらがこの迷い家の主、蛟だに。レイ、よろしく」
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