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ザックさんがやっている雑貨屋に着いた。
なんだか、雑多な感じで物が置かれている。
「ザックー。」
「いま、お兄ちゃんは留守だよー。王都まで仕入れに行ってるのー」
とてとてと店の奥から10歳前後の女の子がやってきた。
ツインテールの桃色髪・・・。くりくりの目。なにこの子可愛い。
思わぬ可愛い子に出会ってしまった。
「アンナちゃん、こんにちはー」
「あー!マリアちゃん!!こんにちはー」
にこにこにこにこ。
アンナちゃんと呼ばれた子が嬉しそうに笑っている。
この可愛い女の子はアンナちゃんというらしい。
「手袋買いに来たんだけど、ザックいないと無理かな?」
「だいじょーぶ!アンナが売ってあげるわ。ふにぃ?この人だぁれ?」
そこで、私に気づいたようで、アンナちゃんの真ん丸な目が私に向けられる。
うぅ、可愛い。
「マユっていいます。こないだから、村に住まわせてもらっています」
「あー!知ってるー!!おじぃが言ってた!異世界からの迷子が来てるって。それがマユちゃんなのー?」
迷子?
迷子って言われると微妙だけど・・・。
「そう、異世界からきたマユです。仲良くしてね」
「うん。友達ーね?」
どうやらアンナちゃんはとても人懐っこい子のようだ。
可愛いし、誘拐されないか心配だ。
「ん。手袋ー!手袋おいでー」
ん?おいで?
手袋って呼んだら来るんだっけ?
って、きたーっ!飛んできたー!!
「いいこいいこなのー」
「と、飛んできた・・・」
「マユったら、ビックリしっぱなしだね。アンナちゃんは魔法が使えるのよ。しかも、物を自在に操る魔法が使えるの。便利だよねー。しかも、呼べば来るって面白いよねー」
「魔法ってすごいね・・・」
さすが異世界。
ビックリ箱のようです。
「これ、魔法の手袋。何をさわっても、熱くも冷たくもないのー。火でも燃えないし、どんなに冷たくても凍らないのー。お値段?んっと・・・100万ニャールドって書いてあるのー」
買えない!!
てか、誰が買うのその手袋!!
「ごめんね。まだ今はお金がないから、それは買えないの。5000ニャールドくらいまでで何かないかな?」
「そっかー。ビンボーなのね!」
・・・っ!
この子可愛い顔して、結構きつい事言うなぁ。
「じゃあー。おいでー」




