70#寿司! 寿司? 寿司!?
◇学校からの帰り道◇
ランディは、マーニャに右腕をガッチリつかまれている。
そんなマーニャを見てリリスも左腕を組んで来た。
(僕はお巡りさんに捕まった万引き少年ですか?)
「マーニャさん、リリスさんや、僕の腕を開放して欲しいのだがね……逃げませんから」
「「え~~!?」」
「え~じゃありませんっ、こんな所で敵に襲われたらどうするんですか?」
ランディは腕組みが苦手な様だった。
「そうだガル、昨晩は皆頑張ったから、今夜の、晩御飯は寿司にしよう!」
ガルとマーニャが反応する
「「寿司!?」
「うん、久しぶりに僕も食べたいと思っていたんだ」
「お兄ちゃん、この世界はお寿司屋があるの?」
マーニャやランディがいた1つ前の異世界には、寿司はおろか、刺身と言う概念すらなかったのだから、マーニャは驚いている。
ガルは自慢気にランディの説明をする。
「マーニャ、実はな……ランディの第5レベル呪文には、ランディが食べた料理を再現できる呪文があるのさっ」
「ほえ~ヤッパリお兄ちゃんは凄いなぁ……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◇リリスの家◇
リリスの母親に、ランディがマーニャ事をの説明をしたら快く迎えてくれた。
そして、
食卓にランディ、ガル、香織、リリス、マーニャ、リリスの母親、リリスの母親が好きなコンルシズ、近所の方々が計6名が集まっている。
ランディが珍しく緊張している様だった。
「さあ、行くぞ……僕が食べた今までの最高の寿司達よ今此処に!!」
「「ゴクリ……」」ガルとマーニャもランディの緊張感が移った様だ。
「第5レベル呪文……クリエイトフードフリー!」
巨大なテーブルにところ狭しと寿司が出現する。
しかし出現したのは、マグロ、サーモン、ウニ、イクラ、納豆軍艦、えんがわ、玉子だけだった。
マーニャが「あれ? なんか寿司ネタ偏ってない?」
ランディは「そんなこと無いぞぅ」と反論する。
ガ「甘エビは? 赤エビは?」
ラ「食べたこと無い」
ガ「カツオは? ハマチは? 」
ラ「知らん……」
ガ「タコは? アナゴは?」
ラ「聞いたこともない」
ガ「つぶ貝は? みる貝は?」
ラ「そんな下手物寿司ネタですらない!」
ガ「ガーーン!!」
そんなやり取りを見てマーニャは……
「お兄ちゃんって実は寿司嫌いなの?」
「そんな事を無いぞぅ見なさい、この豪華な寿司ネタ達を……」
寿司と言うものを知っている人達から見ると明らかに偏っている寿司ネタが並んでいる……
「モグモク……でもこれ……凄く美味しい……」
「こんなに美味しい食べ物が有るなんて……」
リリスと母親はもう食事をしていた。
ガルはフライングしていた2人に気付いて「しまったぁ! 一番槍を取られた……そうだな……少々ネタに偏りはあるが、寿司は寿司だ……食べるとするか……頂きます」
えんがわを手にしたガルは、クリエイトフードフリーに一緒に出現した箸をつかい、これもまたクリエイトフードフリーに付いてきた醤油を浸けて頬張る……「んーー!?」
ガルの声になっていない悲鳴に皆が驚く。
「どうしたガル……まさか寿司が苦手なんじゃ……」
「そんな事あるかっ! …………この寿司……ワサビが……ワサビがはいっていないんだよ!!」
ガルの発言に呆れた顔をしてランディが呟く。
「は? 何言ってるのガル……ワサビなんて邪魔なだけじゃん」
そう、ランディの召喚した寿司は全てワサビ抜きでも構成されていたのだった。
マーニャも「3年半ぶりのお寿司なのに……気持ち物足りないね」
「マーニャも邪道派!?」驚くランディ。
マーニャを邪道扱いした、ランディにガルは突っ込みを入れる。
「いやいやいやいや……邪道なのはランディだろ……」
「お兄ちゃんって……もしかしてお子さま?」
マーニャの爆弾発言によろめくランディ……
「おかしい……おかしいよ2人とも……ほら見てごらん……あの人達のかぶりつき方を……」
テーブルの前には 香織とマーニャ、ガルを除く9名の戦士が大量の寿司と格闘中だった。
「あ、あれっ? 俺等もしかして少数派?」
ガルは今の状況にビックリしている。
マーニャは「そうだ、香織さん……香織さんなら判ってくれる……ねえ香織さん、寿司にはやっぱりワサビが無いと駄目よね?」
ずっと大人しく食べていた香織は「ん、ワサビが無くても凄く美味しいよ……それにワサビってちょっと苦手……」
マーニャは「しまった、いつのまにかお兄ちゃん好感度ランキングが最低の3位になってるぅ……今のやり取りで、1位香織さん、2位リリスちゃん、3位私になったわ……不味いわ……嘘でも良いからワサビ苦手なのって言おうかな?」
ガルは「おーい……声に出てますよ~」と突っ込みをいれた。
結局ガルは、ダ○ソーで 購入したワサビを使って食べていたのだった。
「100円ショップ丸々買い占めていて助かったな……」
そんな感じで、今日1日が終了し……なかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
夜 ランディ視点
(ふう…… 今日のお寿司は満足だった……量が多すぎたが、今度から参加者を増やせば問題ないよね)
て考えながら、扉を開ける……
バタン……
そこには着替え中のマーニャの姿が……
「あっお兄ちゃん……」
と少しだけ驚いたマーニャが胸を隠す……
「失礼しましたぁ」と扉を閉めたけど、見てしまった……マーニャのオパーイを……
衝撃だった……何故なら香織ちゃんクラスまで成長していたと思っていたマーニャのオパーイは、見た目程大きくなかった。
(パットを使っていたに違いない……これは擬態だ……いや擬態で良いのか? 普通 擬態とは、捕食者に狙われない為に取る姿だよな……しかしマーニャの場合は捕食者に食べられる為の姿だ……これも擬態なのか…………ハッこれは『ぎたい』でなく『ぎぱい』だ……恐るべしマーニャ……危なく『擬パイ』に食い付く所だった。 あっでも僕って、オパーイの有効サイズはオールマイティの『乳タイプ』だった……ハッハッハッ……)
そして、僕は恐らく着替えの最中のマーニャがいる部屋に入り、ブラジャーパットの不毛さを力説して、ついでに抱きしめ、お触りして、部屋を出た……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マーニャ視点
あぁ…… 早速勝負下着の正体がお兄ちゃんにバレてしまった。
まぁそのうち私がお兄ちゃんを誘惑してバレちゃうんだけど……初日に見つかるとは思わなかった。
なんて思っていたら、お兄ちゃんがまた来て、胸のサイズを誤魔化さなくても、マーニャは素敵だぞって言ってくれた。
3年前と比べて、お兄ちゃんがずっと優しい気がする……何でかな……
でも、私の胸の良さを触りながら力説してくれたお兄ちゃん……私、身体が熱くなっちゃったよ……
でも、そこまでだった……なんかお兄ちゃんは満足して、部屋を出ていってしまった。
え~っ! 私、お預けを喰らった気分よ!
1年も前からお兄ちゃんと結ばれる想像していたから私はいつでもOKなのに……
それも、これも真とお姉ちゃんが事あるごとに、私の隣の部屋で、ギシギシアンアンしてるからよっ!
私……処女なのに、すっかり耳年増になったよ……
はぁ 早くお兄ちゃんと結ばれたいなぁ……




