表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/172

51#初日の授業は

たて読みの方はごめんなさい、読みにくいかも知れないです。

◇Cクラスの教室◇ リリス視点


なんと担任の先生はアメリア先生であった。

「はい、皆さんおはようございます。休み期間中に使い魔との交流は済ませましたか? 今年のCクラスは人型が多いから、使い魔達の交流もかねて、バケットボールをしましょう」



ランディが、私に話しかける。

「バスケットボールじゃないの?」


「ううん、バケットボールだよ、人型の使い魔達が遊ぶゲームなの」



「では、ルールを説明します。ボールをフロアの両端に設置しているバケットに入れるゲームです。

ボールを持っての1m以上の移動は禁止、そして、赤い光のゴールラインより外側でボールを投げて下さい。それではフロアに移動しましょう」



◇運動用フロア◇


「体育館かと思ったら柵と大きな壁があるだけじゃん……」


『タイイクカン』って何だろ? ランディはたまに不思議な言葉を使うねよね……



「それでは人型の使い魔は…………12体ですね、では6対6に別れて下さい」



この後ランディの一言が、騒ぎを引き起こす。


「バケットの高さが4m近くもあるんだけど……どうやって入れるの?」


「「「「ええ~~!?」」」」


「何? 何? リリスの使い魔って飛べないの?」

「よく見たら、リリスの使い魔って翼が無いじゃん」

「なんだ、リリスの使い魔って、やっぱ落ちこぼれじゃんか」

「な~んだ……3体も出すからビックリしたけど、笑えるな」

「あ~ビビって損した、あははは」



みんな大爆笑している……

私も今 気づいた……ランディ達には翼が無い、使い魔の中には翼を出し入れ出来る使い魔がいるけど、ランディ達は出し入れ出来るタイプじゃ無いみたい……



「プチーン! 赤子を産んだばかりの母親のように優しいガル様も我慢の限界……」


「いやいや、ガル短気だから……笑わせておけばいいのに……」


ガルがいつもの不思議なバックパックから、皮製の紙と思われる物を出す……なんだろ?


「物凄く貴重なスクロールだが仕方ない……大空を駈ける白鳥と黒鳥よ我の召喚に答えよ……フライ」


うわっ ガルの背中から左翼が白で、右翼が黒の、大きな翼が出現して高速で空を自由に飛び回る。


大笑いしていたクラスメイトが一瞬でおとなしくなった。


地面に降り立ったガルは「これでいいんだろ? さっ遊ぼうぜ」と薄ら笑い。


~~


試合が始まる、解説は私。

チームの名前は分かりやすく付けるね。

チーム『ガル』vsチーム『いじめっこ』分かりやすいでしょ。

だって私をいつも苛めていた生徒の使い魔、敵チームにいるんだもの……



チーム『いじめっこ』が早速パスカット、だって空中にいるの4対6だもん 不利だよう……


そして、チーム『いじめっこ』の巧いパス回し、

今日が初顔合わせとは思えない連携……


あっと言う間に、自陣のバケット前に……

ラストパスが通る……あっ ガルが突然出て来て、パスカット……いつの間に移動したの?


そしてガルのパス、物凄い威力のパスは誰も居ない地面に……あっランディがいる……


パシン! と音がしてランディが横に一回転する、そのまま香織にボールを渡して、香織がシュート?!


そんな遠くから? うそっ入った……香織がゴールしたわ。


チーム『ガル』先制!



その後、香織が5回もゴールした辺りから、ランディに2人もマークが着いたの……それでも、ガルの

超弾丸パスについていけてない。


そして、ランディのマークが3人なった時、ガルの緩やかなパスが味方の使い魔に渡った。

そして、シュート! ゴール!!


そして、使い魔に気をまわすと、香織がシュート。

ランディのマークに力を入れると ノーマークの使い魔達が、それぞれシュート!


この試合は、私の使い魔 ガルが支配している……凄いガル……


結果 48対25で チーム『ガル』の勝利で試合が終わりました。


試合が終わって、神業のパスカットと高速パスのガルに味方チームと相手チームの使い魔が駆け寄り、楽しそうに話ている。


そして地上にいながらにして、1発のシュートも外さなかった香織も、使い魔の集団の中に呼び込まれて、誉められているみたい。


ランディは1人でぽつんとしてるけど、 ランディ今回はあんまり役に立たなかったけど、ランディが凄いの私、知っているからね。


クラスメイト達は微妙な顔をしてるけど、アメリア先生の目的、使い魔同士の交流は大成功だね。



~~~~


実はこの試合 近くで覗き見していた一組の生徒と使い魔がいた。


それは使い魔の光学迷彩で姿をほぼ隠していたが、6枚の黒い翼を持った使い魔『ルシフル』とその主『オエアー』だった。


「先生達の見る目は案外大したこと無いな。リリスの使い魔、たしか……ガルとカオリだっけ、あの2人はCクラスの使い魔のレベルじゃ無いよ……なあルシフル?」


「オエアー様、本当に恐いのは人を殺せるくらいの威力でボールを投げるガルと、その殺人ボールを身体を回転させる事で威力を完全に殺したランデイヤです。ガルのパスカットとカオリのシュートは私でも真似出来ます」


オエアーは驚いた顔で「って事は、高速パスとキャッチはルシフルでも出来ないと?」


ルシフルはきっぱりと言い放った。

「はい出来ません。彼等は私と同格の使い魔かと思われます」


オエアーは更に驚き「それほどなのか……リリスがそんな使い魔を出すなんて……不思議な事もあるもんだな……でも授業をサボった甲斐があったな。明日はBクラスを覗きに行こうか?」


「わかりました。では今日は教室に戻りましょう」



こうして、一組の生徒と使い魔はこの場からいなくなった。


~~~~


◇Cクラスの教室◇ 午後 リリス視点



「今日は使い魔を交えての初めての授業になります。復習を兼ねて、この世界の説明から始めます。この世界は9つの国家から成り立ち、そこから外側は前人未到の『外界』と呼ばれる不可侵の霧が立ち込めています。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

外界 外界 外界 外界 外界

外界┏━┳━┳━┓外界

外界┃①┃②┃③┃外界

外界┣━╋━╋━┫外界

外界┃④┃⑤┃⑥┃外界

外界┣━╋━╋━┫外界

外界┃⑦┃⑧┃⑨┃外界

外界┗━┻━┻━┛外界

外界 外界 外界 外界 外界

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


と図のような 世界構造になっています。


①を北西のオーストラフ首長国

森林の孤島が多数ありまして、各々獣人族が生息しています。

身体能力は高いのですが、魔法使いの存在はしられていません。


②を北のファマー共和国

農業が、極端に発達していて、かなり豊かな国になっていて、⑤のバニス帝国と①オーストラフ首長国の交流が盛んです。

獣人族と亜人族が多く生息しています。


③を北東のミートラ公国

謎の多い国で、②のファマー共和国に農業技術、⑥のアーティザン共和国に工業技術を提供し、10聖剣発祥の地とも言われています。

亜人族が多く生息しています。


④を西のビーゲス国

私たちと同様、魔人族中心の国で、海産物が特産となっています。


⑤を中央のバニス帝国

世界最強の軍事国家で、先々代の皇帝から穏健派の皇帝が続いているせいか、ここ100年ほど戦争が起きていません。

現在②のファマー共和国と⑥のアーティザン共和国と同盟を結んでおり、殆ど人間族だけの国となっています。


⑥を東のアーティザン共和国

工業が異常に発達しており、一般層の各世帯に水の道を作っている夢の様な国で、⑤のバニス帝国と⑨のと同盟を結んでいます。

人間族と亜人族が多く生息しています。


⑦を南西のマクリード国

私たちの住んでいる魔人族中心の国で、森の資源や鉱石の資源が豊かな国となっています。


⑧を南のリメインズ王国

古代遺跡が多数存在する軍事国家です。

100年以上前は人間族間で大きな争いを繰り返してその結果この国は弱体化してしまいました。

人間族が多く生息しています。


⑨を南西のマルクズィヤ魔導連邦

天才魔導師たちが多く生まれ、神官と呼ばれる魔導師が治めている魔法軍事国家です。

人間族が多く生息しています。



また各国の国境は、一部を除き、絶壁の山、深い森林の、荒れた海等で遮られていて、戦争等の抑止力になっています。


また、外界から希にやって来る、特殊生物は、肉が特に美味であったり、特殊で貴重な素材が手に入る為、討伐には希に死者が出ますが、大変重宝されています。


これを今日は書き残して行きますので、今日はこれを覚えた人から解散します。


何か質問が有りますか? 無ければ私は職員室に待機していますね。


では。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ためになるけど……適当な授業だな、いつもあんな感じなのリリスたん?」


「えっ? なんかおかしい所あった?」


「…………ううん、大丈夫……オカシイトコロ ナイ……」



こうして、2年初日の授業は終った。


次回は魔法の授業を開始の予定です。


作者の影響で単純明解な世界観になりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ