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50#新2年リリス

◇リリスの家◇ リリス視点。


私はランディ達にたくさん驚かされてるの。


ランディの魔法は、今回は棒状の食べ物ではなくて、凄くおいしい野菜が沢山出てきたりするの。


そして、その美味しい食材をさらに良くするガルの調味料。

明日からの食事を心配したいたお母さんと大泣きしちゃった。


やっぱり大丈夫な事 言っていたけど、生活ぎりぎりだったんだよね。



お母さんはリリスは素敵な使い魔を呼び出したねって、褒められちゃったよ。


後ね、ランディはお風呂と言う物を出したの……私知ってるんだ、お金持ちの家にはお風呂が有るって事……お湯もランディが魔法で出してくれる。


でも、その浴槽って言うのが透明でちょっと落ち着かないけど お母さんと体の洗い合って幸せ。


なんか視線を感じる気がするけど……浴槽が透明だからだよね……



朝食後、準備体操代わりにランディと香織が『組み手』と言うものをやっていた。


香織、沢山殴られたり、蹴られたりしている……香織 大丈夫かな……ランディって凄く強いのね。


ランディが私に手招きをしている、私はトテトテとランディに近寄る。

「なに?ランディ」


「リリスたんも『組み手』やってみる? って言うかやろう! 」


なんか怖いな……でも、私も少しは強くなりたい。

「う、ん……やって、みよう、かな……」


ランディはにっこり笑って私を見る、きゅわぁん私ランディの笑顔に弱いのぅ。

よし、私も修行よ!


「第1レベル呪文……ブレス、続いて、第2レベル呪文……鋼皮レベル1」


えっ、何? ランディ私に何かした?


「呪文でリリスたんの 防御力を上げたんだよ」

と言って、足元にあった小枝を拾って、私の腕を叩いた。


「痛っ……って、あんまり痛くない。何これ……これがランディの魔法……」

ランディありがとう。

私は自分でも 叩いたり、つねったりしてみた。




◇組み手中……◇


私はランディにコテンパンに叩きのめされました。


「う~んリリスたん、弱すぎって言うか、動き一つ一つに違和感がするんだけど……」


今まで、ずっと見ていたガルが動き出したわ。

あまりに動かないから置物なのかと思いました。


「リリスの体幹が歪みまくってると思うぞ、ランディ、回復は覚えているよな?」


と言って 私の後ろに回り込む……そして、私を羽交い締めにした。

「えっ? ガル? 何? 何?」


パキパキ ポキリ 「きゃぁぁぁぁ ガル、待って待って、やめてぇ!」


ゴリ、ゴリ、ゴキン!「ふぎゃぁっ! 痛い、痛い! ランディ助けてぇ!!」


ゴキリ!バキン、ゴキン、バキン!「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ……ふえぇ もう私 死んじゃいますぅ しくしく」


「よし、終わった。ランディ回復を頼む」


「おう、第1レベル呪文……ライトヒール」


すると、先程までの激痛が一瞬にして消えてしまった。

「あっ治った」

いや、それより以前より体が軽い軽過ぎる、調子も良い。


「ランディ、また何かした?」


ランディは答えた。

「何かしたのはガルだよ。身体中の関節が歪んでいたんだと思う」


ガルも答える。

「そうだ、俺様が治してやった。本来なら 3ヶ月くらいかけて調整するんだが、ランディがいるから1日で済ませた。かなり痛かっただろ?」


ガルぅ、あれは痛いで済むほどの痛みじゃなかったですよぅ……

それにしても私の体が軽い、思い通りに動く感じがする……そう今なら何でも出来ちゃうわ。


「ランディ、もう一度『組み手』しようよ。これなら いい勝負出来ると思うの」




◇組み手中◇


私はまたも、コテンパンに叩きのめされました。

ランディ強すぎ……


ランディは(しか)めっ面で言う。

「香織ちゃん、リリスたん、2人は根本から弱いので走り込みをします。昨日くぬぎの実を採りに行った場所まで走り込みしましょう」


「あら 私、走るの得意よ」


私も得意。しかも今は体が軽く調子も絶好調なんだから。

「私も得意だよ」



「ほう……ランディは短距離走は苦手だから、ランディと競争するか」


ふうん、ランディにも苦手な物があるのね、よしっ 見返してやるんだから……


あっランディションボリしてる……

「そうか、僕遅いのかぁ ガックシ……そうだ! やる気が出る方法を思い付いた」


ランディ……なんだろう……



「僕は2人が走ってから10数えるね。そして、追い付いたら、オッパイモミモミしまぁす」


やっぱりランディはえっちぃ人なんだ、でも嫌な感じはしないの、不思議ね。

香織も、やれやれって感じなんだけど、結局は嫌がっていない。


「ところで、僕そんなに遅いの?」


「ああ、以前 遊びで計ったら、100mを8秒も掛かったぞ」


私はよくわからないけど、香織が今の話を聞いたとたんに、真顔になって、クァヌギのある方向に走り出した。


「えっ? あっ、香織……狡い!」

私も急いで走り出す、自分の足じゃない見たいに早い、後ろからランディの数を数える声がしていた。



◇くぬぎの群生地◇


結局、香織も、私も胸を沢山 揉まれてしまった。

ランディは私の胸を暫く揉んだあと、香織にも追い付いた……

ガルゥ、一体ランディの何処が遅いって言うの?


ついでに袋一杯に『クァヌギ』の実を持って帰る。



そんな毎日を繰り返し、瞬く間に10日間の休日は過ぎていった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


今日は2年次の初日、 私はこの休日で生まれ変わった様な気分になってる。


ガルの矯正から始まり、毎日美味しい物を食べ、ランディの容赦の無い修行を香織と行い、新しいリリスになったの。

ランディの修行に比べたら今までの苛めって子供の遊びねって、思ったけど、やっぱり無視とか虫は嫌なの……


でも、生活魔法は相変わらず駄目だったけどね……

あっ生活魔法ってのは、 生きるために重要な魔法よ。


お母さん位になると、コップ一杯の水を出したり、

蒔きに火を着けたりすることが出来るの。


私は何故か火は一瞬で消えるし、水も2滴くらいしか出ない……才能無いのかな……


今日はランディの提案で軽く駆け足で学校まで行くことになりました。

先頭は私、みんな道を知らないしね。


学校が近づくにあたり、周りの人の数が増えてきた。


生徒の1人が私の足下に足を突き出して転ばそうとしたの。

私は、ヒョイっと突き出した足を避ける事が出来た。

男子生徒が「なに?! 避けただと?!」と驚く……


私の後ろはランディ、ランディなら軽く避けるよね?


「ぎゃっ!」


「うわっ 何かに引っ掛かったぁ……」

ランディ……それは引っ掛かったんじゃなくて、足を蹴ったって言うの……

いつも私を転ばしてた人、横に一回転したまま(うずくま)ってる……


この学校は遠くからも来てる生徒がいるから、10時集合なんだ。


どこの学校も同じだと思うけどね……



そして、クラス発表のボードが書かれている所に集まる。


2年次からは、一年間の成績と使い魔の予想ランクを考慮して……

エリートのAクラス。

ノーマルなBクラス。

力の足りないCクラスに分かれる。


もしかしたら私、Bクラスかも……

でもBクラスに私の名前は無かった……ションボリ。



◇Cクラスの教室◇


私はやっぱりCクラスだった。

今年のCクラスは15人、Bクラスは約30人近く名前があったから だいたい半分ね。


自分のクラスメイトが気になって、恐る恐る教室を見回す私……私を苛めていた生徒はこのクラスには3人しかいない……ホッ少ない……良かった。


なるべく関わらないようにしよう。


教室に先生が入って来た。

なんと担任の先生はアメリア先生だった。


実は、ランディ&ガル は巧妙に隠れて覗いています。

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