29#地下迷宮 探索 前日
【新異世界生活 12日目】
ランディ、マーニャと話す。
「お兄ちゃん、少しいいですか?」
真達から見ると、完全に ブリッコ状態のマーニャが質問する。
「お兄ちゃんの魔法って レベルで区分けされてますよね? お兄ちゃんはいくつまで使えるんですか?」
「今の僕は、第4レベルまでかな 」
「4種類ってことですか?」
いつのまにか、ランディとの距離を縮めるマーニャ。
「いや……大体1レベルあたり 10種類くらいだから、40種類位かな……」
「そんなにあるんだ……あっ今のって事は、まだ上があるんですよね?」
「正解だよマーニャ まだまだ上がある……僕も、もっと強くならねば」
拳を握り少し上を向く真面目な顔のランディに、マーニャはメロメロ状態になった。
「あれだけ強いのに、向上心があるんですねステキです。やっぱり私の王子様……」最後は小声のマーニャ。
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ランディ、香織と話す。
「ねぇ ランディ 少しいい?」
マーニャとは 違った 少しだけ、甘えたような感じの香織。
「ん? なんだい?」
「その、地下迷宮って 恐い怪物とか たくさん出るんでしょ? 私が行っても足手まといでしょ? 私が参加していいの?」
「勿論! 香織ちゃんは僕の側にいなさい、守ってあげるからね」
楽しそうに胸を張るランディに香織は顔を赤くする。
「ランディ……」
「僕達の戦いを見て勉強してくれ」
「わかったわ」
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ランディ、ガルと話す。
「なあ、ガル……僕の腰にある小物入れ、開かないんだけど使い方わかるか?」
「そうか、完璧に記憶無いんだな、今まで不便だったろ、因みに俺は両方の記憶がばっちりある。 だから、どっちがベースかわからん。
赤と黒のバックパックはまだ使えないだろうから後回し、バックパックに『Σ』の刻印が有るだろ、そこに強めに親指の爪で弾くと、バックパックが元のサイズになって、取り出せるけど、記憶が無いと不便だぞ」
「ああ、ありがとう、ところでガルも日本人と融合したのか?」
「うん? ああ 日本人だ、ランディと一緒だな、カーズも日本人だぞ、カーズは融合してから、出合い系サイトと振り込め詐欺グループを 片っ端から潰してたぞ、きっと痛い目に合ったんだな、あはは」
「で、ガルは?」
興味津々のランディ
「俺はAV男優だったよ。お陰で商売女とはもうしたくないな、だから俺の目標は素人100人斬りだ 、まだ融合してから0だけど……」
ランディは、思った。
ガルとは仲良くなれると……
「ガル、僕の香織ちゃんに なんか便利なアイテムとか無いかな……」
「香織ちゃんにも役立たせたいんだな、ランディの頼みだ 2~3個探しておくよ」
「頼みます」
両手を合わせるランディでした。
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ランディ、真と話す。
「真が 時空移動の犯人だったんだね」
真は頭をポリポリかきながら、
「なんか悪い事をしてるみたいです」
「タイムパトロールに捕まっちゃうかも……まあ 僕らがこの世界に来たきっかけの人物に興味あったからね 」
「で、また奢って言うんですか?」
「ははっ僕は、あの水が飲めただけで充分だよ、今度、冷やして飲んでみるんだ」
楽しそうに笑うランディ。
「楽しそうですね」
つられて真も笑う
「んっ、真の水はそれだけの価値がある。
今度、攻撃魔法も見せてくれよ」
「はい、いつでも」
終始和やかな雰囲気の二人だった。
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ガル、香織と話す。
「香織ちゃん、ちょいっといいかな?」
「何でしょう、ガルさん」
微妙に警戒する香織、ランディの親友で面白い人だなってのは わかったんだけど、つい警戒してしまう。
「ランディに頼まれてね、香織ちゃんに使えそうな物を身繕って来た」
「えっ? これで……ランディの役に立てる?」
「ああ、これさえ有れば、バッチリだ!」
左の親指を立ててにやりとするガルさん……えっ
ガ、ガルさんの指 なんかおかしい……
「ガ……ガルさん? なんか左手の指先 変な気がするんだけど……」
「ん、よく気づいたね、俺の左手の指は、親指以外は4本とも『中指』なんだ」
「ひっ!」
ビックリする香織
「失礼だなぁ そんなに変じゃないぞ? それよりプレゼント、プレゼント、 ひとつ目は、『リターントゥダガー+1』 魔力が帯びている。
しかも外した時、自動で帰ってくる便利さだ!」
「ふ~ん」
香織は20m程離れた木に ダガーを投げつける……
トスッ 見事にダガーが木に刺さる。
「なにっ? 凄いな……投げるバランス、力の乗り具合、手首の返し、完璧じゃないか……」
真面目に驚くガル。
「うん、家族を……殺してまで手に入れた技術なの……」
超が付くほど、ブルーになってしまった香織。
「じゃ次は魔法のスクロールね、」
超ブルーになった香織を気にしないガル。
「『マジックミサイル』と『ファイヤーボール』のスクロールだ」
ガルが取り出しのは、B7サイズの大きさの ノート2冊。
「これが?」
怪しげな顔をする香織。
「そう、一冊80ページある。だから80回分使える便利なスクロールだ、『マジックミサイル』は1枚50万円、『ファイヤーボール』は1枚100万円の価値があるけど、サクサク使っていいから」
「これが、そんな価値があるの?只のノートにしか見えないのに」合計で1億以上の価値があると言われても信じられない香織だった。
「只のノートじゃない! 前の世界で……ダ◯ソーで買った、3冊105円のノートだ 凄いだろ?
それを、カーズにスクロール化してもらったのさっ。その代わり、かなり働いたよ」
つらい出来事を思い出したのか、ガルの顔に青線がはいる。
一冊35円相当のノートが 4000万円と8000万円になるなんて……目眩を覚える香織であった。
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夜 ランディ、独りで考える。
僕は、あの日(香織ちゃんとHした日)から、第4レベル呪文が開放された。
その第4レベル呪文 10種類の中で、特に目を引いたのが「レイズデットLVⅠ」
半信半疑だったが、ユリウスとブライアンでした試したら、本当に死体が甦った。
死後間近で五体満足な状態限定みたいだが、兎に角凄い。
しかも、『LVⅠ』になってるって事はさらに上が有るって事だ。
おまけに『レイズデットLVⅠ』にはリバース呪文『コーズデス』が有った。
こっそり 小動物に試したが、ころんと死んでしまった。
恐らく強者には通用しないだろうが、恐ろしい呪文だ。
第4レベルで これ程とは、僕の力は末恐ろしい……いや 頼もしいにしよう。
僕は、この力で楽しく生きるんじゃないか。
早く第4レベル呪文を 使いこなせる様にしなくては……
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【新異世界生活 13日目】
すでに、新8人パーティは 地下迷宮の入り口まで来ていた。
1人 付近に居た村人が手を振っている。
シャルロットと、マーニャが 松明を出した時、
ガルが 「シャルロット、マーニャ、松明は要らないよ、ブライアン、剣を掲げてくれないか? ランディ」
ランディは初めからわかっていたようで、呪文を唱えた。
「第1レベル呪文……ライト」
すると、ブライアンの剣が強く輝き出した。
「なっ ランディがいると便利だろ?」
何故か胸を張るガル。
そして、迷宮に入るパーティ
迷宮は、ブライアンの剣中心に明るく照らし出される。
「ほえ~お兄ちゃんって凄いなぁ……遠くまで見えるよ……あれ? なんか通路の奥に 何かあるみたい」
みんな、その何かまで、歩き出す……
少し歩くと 宝箱だとわかった。
さらに近付くと…… 宝箱に何か書いてある。
その宝箱には『笠平様』と、書いてあった。
時系列でこの後に、番外編が4話入ります。
興味の無い方は30話に飛びまして続きをどうぞ。
香織ちゃんが、マジックアイテムを一つ手に入れます。




