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虻蜂虎S'。  作者: 渡良瀬ワタル
26/285

(旅立ちに向けて)5

 いつもより早くスラムに着いた。

明日からの旅に気が急いているせいか、

遠足を待つ小学生の気分、ルンルン。

気分はそうでも周辺への警戒は緩めない。

鑑定で安全を確認して何時もの場所に入った。

闇魔法を並行起動してダークバリアを張った。

今日は錬金するので半径3メートル、高さも3メートルのドーム。


 さあ旅の準備だ。

目の前に自前のフード付きローブを並べた。

深緑、若緑、灰緑、三色の革製のローブ。

それに茶色の革長靴を三足。

対象の品数は計九つ。


 錬金魔法を重ね掛け、起動した。

目の高さに半透明の画面が現れた。

ただの画面ではない。

イメージすれば、それを勝手に画面が文字化してくれる。

そして最適な文章に組み替え、術式へと導いてくれる。

 まずは付与する術式。

イメージした。

寒さには防寒、暑さには防暑、雨には防水、塵芥には防塵、

汚れには防汚、切れない防刃、燃えない防火。

これら七防を一つの術式に纏めた。

【防寒、防暑、防水、防塵、防汚、防刃、防火】

 これだけでは片手落ち。

不具合が出たら自動的に修復する機能も必要だ。

【自動修復】

 そうそう、僕は成長する、たぶん。

自動的にサイズを調整する機能も必須だ。

【自動サイズ調整】


 もう一つ。

術式の動力となる魔力を、使用者当人の魔力に依存するのには、

異存がある。

当人の魔力ではなく、これも術式によって供給すべきだ。

イメージした。

周辺の魔素を吸収し、魔力に変換して術式の動力とする。

【自動魔力供給】

 次。

他者からの鑑定・干渉を拒絶する。

それには異世界魔法理解にはない概念を取り入れる。

ブラックボックスとコーティング。

【ブラックボックス、コーティング】

 あっ、忘れていた。

盗難対策も必要だ。

作成者の魔力を登録をする。

所有者の魔力を登録をする。

盗難に遭ったら重量を増大させる。

その重量を1トンとする。

【魔力認識、作成者登録、所有者登録、盗難対策】

六つの術式を関連付け、ワンセットとした。


 早速、付与を開始した。

ワンセットの術式が淡い光を発し、徐々に範囲を広げ、

目の前に並べられたローブと革長靴、計九つを包む。

馴染み込むように光が消えた。

鑑定で付与の成功を確認した。


 ローブと革長靴。

【防寒、防暑、防水、防塵、防汚、防刃、防火】

【自動修復】

【自動サイズ調整】

【自動魔力供給】

【ブラックボックス、コーティング】

【魔力認識、作成者登録、所有者登録、盗難対策】


 次は物理攻撃と魔法攻撃への対処だろう。

どれに付与したら万全なんだろう。

あれこれ考えた末、魔法使いの杖にした。

魔法騎士団から盗んだ物だ。

亜空間収納から取り出し、三本を目の前に並べた。

汎用品ではなく、頭部に魔水晶を組み込んだ高価な杖だ。

 鑑定で魔水晶を調べた。

何の術式も施されていない。

中古品でもない。

まっさらな新品。

ただし、製造年月日は古い。

何故か武器庫の肥しになっていた。

 物自体に術式を施すより、組み込んだ魔水晶に施した方が、

より大きな効果がある。

そして、魔水晶そのものの品質によっても差違がある。

目の前の魔水晶は高品質。

流石は魔法騎士団の購入品。

どうして肥しにしていたのだろう。

不思議だ、目利きがいなかったのか

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