第百四十話 口論 (エリ視点)
遅れて申し訳ございません。間違って明日に予約してました(>_<)
「そうなのねー。ハルトって頭はいいけど経験不足で世間知らずって事ですね。まあ、私とほぼ真逆ですねー」
残念天使が顎に人差し指をあててほざく。何が真逆だよ。オメーにはどっちも足りてねーよ。その言葉をなんとか飲み込む。モモは仲間。一蓮托生だ。こんな些細な事で揉めるわけにはいかない。今の天然あざと仕草付きの戯言にはイラッとしたけど。あ、ゆっくりとアイがモモに指を突きつける。
「大丈夫、あんたには知恵も経験も足りてないから。しょうがないわね。多分全部その胸脂肪にもっていかれたのよ。バナナが出たら、少しあげよっか? うっそー。バナナは全部私のもの。あんたはミカンでも丸かかじりしときなさい!」
あ、言いやがった。なんでこの娘はツッコミ所見つけたら、ここまでガブガブ激しく噛みつくんだろうか?
「むっきー。ムカつくですー! 少し学校で勉強一杯したからっていい気になって。そう言うあなたは何が出来るのよー! 魔法だって私と一緒で二回くらいしかつかえないし、はっきり言うけど、あなたはエリとハルトから見ると、私と同様ただのお荷物の寄生虫ですよ!」
なんかモモが喚き散らしてるけど、アイと一緒に自分もディスってる。多分自分でも何言ってるのか分かってないわね……
「はいはい、二人とも止めなさい。パンドラがワクワクしながらこっち見てるわよ。あー、なんでもないわよパンドラ。ほら、あたしたちより、船の精霊の方が面白いでしょもっと色々教えて貰いなさいよ」
さっきから、パンドラは船のオートパイロットを担当してる精霊と話をしてる。あの精霊は数多の航海を経験してるから色んな話のネタを持ってる。なんでも気さくに話してくれるから、話を聞いてるだけで退屈しない。
「お前に指図されるのはしゃくだが、確かにお前らよりボニーちゃんの方が百倍面白い。せっかく盛り上がってるから騒いで邪魔するな。海に放り込むぞ」
ボニーちゃんと言うのは船の精霊だ。妖精はまた精霊との会話に戻る。なんて腹立たしい妖精だろう。ハルトとあたしたちへの態度の差が激しすぎる。けど、残念な事にあいつはあたしはより遥かに強い。機嫌をそこねたらガチで海に投げ込まれる。あと少しの辛抱だ。島でステータスを上げてあいつより強くなってお仕置きしてやる。そうね、あたしの抱き枕にしてやる。あの可憐な生き物を布団に引きずり込んでハグして寝る事を考えるだけでワクワクする。
「じゃ、話を戻してフルーツの割り振りについて話し合うわよ。その前に全員のステータスを紙に書いて渡すわ」
あたしはメモを取り出す。ドラゴンも詳細鑑定したからそれのもある。
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