魔族撃退
更新したと思ってたら出来てなかったので……悲しい…
「人間どもがうじゃうじゃ増えやがって…大人しく餌になれ、てめぇら」
そう言って魔族の男は、魔力を集め魔法を使う。…っと、まずい、黙って見てると大変なことになる。
「ったくどいつもこいつも魔族は乱暴なやつしかいねーのか……っ!」
そう言いつつ、急いでアークシールドを魔族の男の前に発動する。どうやら魔族の男は爆発魔法を使用したようで、相殺し、威力自体は防ぎきったものの余波までは防ぎきれず、立っていられないほどの衝撃波が発生する。
「あん?…ガキ、今のはてめぇか?」
「違うって言ったら見逃してくれんのか?」
「んなわけねぇだろ、人間は一人残らずぶち殺す。1人も見逃さねぇ」
「そうか、魔族はどこまで行っても魔族ってか…分かりきったことだったな。」
「おうよ、つーわけで…死ね、ガキ」
男が手元に集めた莫大な魔力を行使し、先程の爆発魔法をこちらに放つ。魔法はさっきと同じだろうが、恐らく込められている威力は先程よりも上だろう。流石に当たれば一撃だ。
「はいそうですかって言うわけねぇだろっ!」
当たれば、という話だが。手に集めておいた魔力の全てを使い、デスフレアを撃ち放つ。互いに放った魔法は相殺しあい、周囲に被害を与えながらもこちらは無傷。
「デスフレアを使えんのか、そこそこやるってことかガキ。こりゃ久しぶりに楽しめそうだ」
「戦いは楽しむもんじゃなくて避けるもんだろうよ。少なくとも俺は楽しくねぇよ。」
「そう言うな、てめぇにもそのうち楽しくなる日がくるさ。…さぁ、いくらガキでもこれは防げねぇだろ?」
そう言い、魔族の男は先程とは比べ物にならないほど高密度で禍々しい闇の塊をこちらに放つ。多分、これはデスフレアじゃどうしようもない代物だろう。
「防げねぇなら………」
俺は腰に下げている剣を抜き放ち、剣を構える。瞬間、剣が眩い光に包まれ…
「切ればいい」
気合いとともに剣を闇の塊向けて振り下ろす。光の斬撃が闇の塊を切り、後ろの魔族の右翼までも切り飛ばす。
「んなっ…馬鹿なっ…!?そんな…そんなデタラメなことがあるか!!!!」
「これが現実だ。ちゃんと受け止めろ。」
「…お前、何もんだ?あんな魔法の使い方見たことねぇ。アークシールドとライトシールドを剣に付与するどころか、圧縮して纏わせるなんざ…」
「お陰様で剣がボロボロじゃねぇか。これ新品だぞ?どうしてくれんだお前責任取れ」
「剣1本で俺の暗黒球を防ぎきったんだ。それぐらいで済んで良しとしとけや。こちとら翼切られてんだぞ」
「…そろそろ引き時、か。ガキ、名前は?」
「え?あー…葵だ、葵。」
「覚えたぜ、葵。次はガチでやろうぜ?少なくとも、今のを何発も打てるようになっとけよ」
そう言って魔族の男は空間から溶けるように居なくなる。転移魔法か?なんでもありかこの世界。
「おい坊主!!大丈夫か!!!」
魔族と戦って…大丈夫なわけないだろ…
そう返せたのかは分からないほど、直ぐに意識を手放した。
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