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頁038‐039

※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形

古文】その心を思ひやりて詠みけるとぞ。/

文法】(代名詞)(格助詞)(名詞)(格助詞)思ひやり(ラ四動詞(用))(接続助詞)詠み(マ四動詞(用))ける(助動詞(体)間過)(格助詞)(係助詞)。|

※「間過」は「間接過去」の略。

※「とぞ」は連語。



古文】かやうに向かはぬ人の歌は、さはさは/

文法】かやうに(ナリ形容動詞(用))向かは(ハ四動詞(未))(助動詞(体)打消)(名詞)(格助詞)(名詞)(係助詞)、|さはさは(副詞)



古文】とも、おもしろきやうなるはあれ/

文法】とも(接続助詞)、|おもしろき(ク形容詞(体))やうなる(助動詞(体)状態)(係助詞)あれ(ラ変動詞(已))

※「とも」は「と(接続助詞)/も(係助詞)」が一語化したもの。



古文】ど、いかにぞ優の添ひ、勢ひの/

文法】(接続助詞)、|いかに(副詞)(係助詞)(ナリ形容動詞(語幹))(格助詞)添ひ(ハ四動詞(用))、|勢ひ(名詞)(格助詞)



古文】深きことはなくて、古歌に変はれ/

文法】深き(ク形容詞(体))こと(名詞)(係助詞)なく(ク形容詞(用))(接続助詞)、|古歌(名詞)(格助詞)変はれ(ラ四動詞(命))



古文】ることなり。されば紫式部も言へる/

文法】(助動詞(体)存続)こと(名詞)なり(助動詞(終)断定)。|されば(接続詞)紫式部(名詞)(係助詞)言へ(ハ四動詞(命))(助動詞(体)存続)



古文】やうに、「いでやさまで心は得じ、口にいと歌/

文法】やう(名詞)(格助詞)、|「いでや(感動詞)(代名詞)まで(副助詞)(名詞)(係助詞)(ア下二動詞(未))(助動詞(終)打推)、|(名詞)(格助詞)いと(副詞)(名詞)

※「打推」は「打消推量」の略。



古文】の詠まるるなめり、恥づかしげの/

文法】(格助詞)詠ま(マ四動詞(未))るる(助動詞(体)自発)(助動詞(体)断定)めり(助動詞(終)推定)、|恥づかしげ(ナリ形容動詞(語幹))(格助詞)

※「な」は「なる(断定の助動詞「なり」の連体形)」の撥音便「なん」の「ん」の無表記。

※「なめり」は連語。



古文】歌詠みやとは見えず。まことの/

文法】歌詠み(名詞)(間投助詞)(格助詞)(係助詞)見え(マ上一動詞(未))(助動詞(終)打消)。|まこと(名詞)(格助詞)



古文】歌詠みにこそはべらざめれ」など/

文法】歌詠み(名詞)(助動詞(体)断定)こそ(係助詞)はべら(ラ四動詞(未))(助動詞(体)打消)めれ(助動詞(終)推定)」|など(副助詞)

※「ざ」は「ざる(打消の助動詞「ず」の連体形)」の撥音便「ざん」の「ん」の無表記。

※「ざめり」は連語。



古文】言へるにこそ。/

文法】言へ(ハ四動詞(命))(助動詞(体)完了)(接続助詞)こそ(係助詞)。|

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