頁035
※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形
古文】すかさむと思ふ心にて、見ゆべくも
文法】すかさ|む|と|思ふ|心|にて、|見ゆ|べく|も|
古文】な/き我が影をさへ見え奉/る
文法】なき|我|が|影|を|さへ|見え|奉る|
※「我が」は連語。
古文】は、浅くは思はぬぞと言ふに/
文法】は、|浅く|は|思は|ぬ|ぞ|と|言ふ|に|
古文】寄り来たる山の井なれば、ことぐ/さ
文法】寄り|来|たる|山|の|井|なれ|ば、|ことぐさ|
古文】に取り寄せたるにてこそはべるを、/
文法】に|取り寄せ|たる|にて|こそ|はべる|を、|
古文】やがて山の井と言へばとて、この「さへ」/
文法】やがて|山|の|井|と|言へ|ば|とて、|こ|の|「さへ」|
※「とて」は「と(格助詞)/て(接続助詞)」が一語化したもの。
※「この」は連語。
古文】を山の井のぬしになして見ば、/
文法】を|山|の|井|の|ぬし|に|なし|て|見|ば、|
古文】まことにおぼつかなし。我が影に/
文法】まことに|おぼつかなし。|我|が|影|に|
※「我が」は連語。
古文】なして見れば、おぼつかなきこと/
文法】なし|て|見れ|ば、|おぼつかなき|こと|
古文】なし。かやうのことをだに見分かず/
文法】なし。|かやう|の|こと|を|だに|見分か|ず|




