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※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形
古文】知らず、ただ木の葉とこそ見ゆれ、下/
文法】知ら|ず、|ただ|木|の|葉|と|こそ|見ゆれ、|下葉|
古文】葉と言へば歌の体、砕くるなり、/
文法】と|言へ|ば|歌|の|体、|砕くる|なり、|
古文】たださてあるべき由、申して、病に/て
文法】ただ|さて|ある|べき|由、|申し|て、|病|にて|
※「あるべき」は連語。
古文】ははべるなり。またその心には落ちゐずして、/
文法】は|はべる|なり。|また|そ|の|心|に|は|落ちゐ|ず|し|て、|
古文】上辺ばかりを学びて、わざと先/達
文法】上辺|ばかり|を|学び|て、|わざと|先達|
古文】の読まぬ詞を詠み、同じことをも/
文法】の|読ま|ぬ|詞|を|詠み、|同じ|こと|を|も|
※「同じ」の連体形には「おなじ」(語幹の連体法)と「おなじき」(連体形)の両形があるが、漢文訓読文・和漢混淆文では「おなじき」、和文では「おなじ」を用いるのが普通とされた。
古文】詠まんは、返す返すその詮なし。今かやうの/
文法】詠ま|ん|は、|返す返す|そ|の|詮|なし。|今|かやう|の|
古文】御沙汰につきて、古き体も心得/
文法】御沙汰|に|つき|て、|古き|体|も|心得|
古文】おほせぬ輩も、わづかに学び/
文法】おほせ|ぬ|輩|も、|わづかに|学び|
古文】読むことあれば、これを探り求/
文法】読む|こと|あれ|ば、|これ|を|探り|求め|




