頁021
※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形
古文】百首十首の中にもそればかり/
文法】百首|十首|の|中|に|も|それ|ばかり|
※「にも」は連語。
古文】を覚え、心に合はぬ歌をば、古人の/
文法】を|覚え、|心|に|合は|ぬ|歌|を|ば、|古人|の|
※「をば」は連語。
古文】歌なればそしりはせねど見捨て/
文法】歌|なれ|ば|そしり|は|せ|ね|ど|見捨て|
古文】て、「その人の歌の体はかくこそあれ」と/
文法】て、|「そ|の|人|の|歌|の|体|は|かく|こそ|あれ」|と|
古文】ばかり言ふも、皆その程見ゆること/
文法】ばかり|言ふ|も、|皆|そ|の|程|見ゆる|こと|
古文】なり。されば右府将軍は「山は裂け/
文法】なり。|されば|右府|将軍|は|「山|は|裂け|
古文】海は浅せなむ」とも「市に立つ民/
文法】海|は|浅せ|な|む」|と|も|「市|に|立つ|民|
※「なむ」は連語。
※「とも」は連語。
古文】も我が思ふ人をうると聞かなく/
文法】も|我|が|思ふ|人|を|うる|と|聞か|な|く|
※「我が」は連語。
※「うる」はア行下二段動詞「得」の連体形の「得る」とラ行四段動詞「売る」の連体形の「売る」の掛詞。
※「な」は「ず」(打消の助動詞)の上代の未然形。
※「なくに」は連語。
古文】に」など風情の歌も多くこそはべれ。/
文法】に」|など|風情|の|歌|も|多く|こそ|はべれ。|
※「なくに」は連語。
古文】入道民部卿も、/
文法】入道|民部|卿|も、|




