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※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形
古文】新古今にもかやうの沙汰まで出で/来
文法】新古今|に|も|かやう|の|沙汰|まで|出で来|
※「にも」は連語。
古文】たるしるしに、古人の歌ならで、/
文法】たる|しるし|に、|古人|の|歌|なら|で、|
※「ならで」は連語。
古文】当世の人の中に詠みたりとも、
文法】当世|の|人|の|中|に|詠み|たり|とも、|
古文】よ/からむをば、わざと入るるべき由、
文法】よから|む|を|ば、|わざと|入るる|べき|由、|
※「をば」は連語。
古文】仰せ下されて、あまた入るうち、家隆卿、/
文法】仰せ下さ|れ|て、|あまた|入る|うち、|家隆||卿、|
古文】「逢ふと見てことぞともなく明けにけり/
文法】「逢ふ|と|見|て|こと|ぞ|と|も|なく|明け|に|けり|
※「とも」は連語。
※「にけり」は連語。
古文】 はかなの夢の忘れ形見や」/
文法】 はかな|の|夢|の|忘れがたみ|や」|
※「忘れがたみ」は「忘れ形見」(名詞)と「忘れ難み」(忘れ(ラ下二動詞(用))+難(ク形容詞(語幹))+み(接尾語))の掛詞。
古文】「なし」といふこと二所あれど、載せらる。/
文法】「なし」|と|言ふ|こと|二所|あれ|ど、|載せ|らる。|
古文】京極中納言入道の歌にも、この姿も/
文法】京極|中納言|入道|の|歌|に|も、|こ|の|姿|も|
※「にも」は連語。
※「この」は連語。
古文】同じことに詠めれど、我が心に合ふ歌をば、/
文法】同じ|こと|に|詠め|れ|ど、|我|が|心|に|合ふ|歌|を|ば、|
※「同じ」の連体形には「おなじ」(語幹の連体法)と「おなじき」(連体形)の両形があるが、漢文訓読文・和漢混淆文では「おなじき」、和文では「おなじ」を用いるのが普通とされた。
※「我が」は連語。
※「をば」は連語。




