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※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形
古文】万葉のころは、心の起こるところのままに、/
文法】万葉|の|ころ|は、|心|の|起こる|ところ|の|まま|に、|
古文】同じこと再び言はるるをも
文法】同じ|こと|再び|言は|るる|を|も|
※「同じ」の連体形には「おなじ」(語幹の連体法)と「おなじき」(連体形)の両形があるが、漢文訓読文・和漢混淆文では「おなじき」、和文では「おなじ」を用いるのが普通とされた。
古文】憚らず、褻晴もなく、歌の詞、ただの/
文法】憚ら|ず、|褻晴|も|なく、|歌|の|詞、|ただ|の|
古文】言葉とも言はず、心の起こるに/
文法】言葉|と|も|言は|ず、|心|の|起こる|に|
※「とも」は連語。
古文】随ひて、欲しきままに言ひ出だせり。心の
文法】随ひ|て、|欲しき|まま|に|言ひ出だせ|り。|心|の|
古文】自/性を使ひ、内に動く心を外に/
文法】自性|を|使ひ、|内|に|動く|心|を|外|に|
古文】あらはすに巧みにして、心も/
文法】あらはす|に|巧みに|し|て、|心|も|
古文】詞も体も性も優も勢ひ/
文法】詞|も|体|も|性|も|優|も|勢ひ|
古文】も、おしなべて作者の□□□□□、かれもこれもすべてあらぬことなる故/
文法】も、|おしなべて|作者|の|□□□□□、|かれ|も|これ|も|すべて|あらぬ|こと|なる|故|
※おしなべ|てが一語化したもの。
※あら|ぬが一語化したもの。
古文】に、高くも深くも重くもあるなり。/
文法】に、|高く|も|深く|も|重く|も|ある|なり。|




