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※(未)=未然形、(用)=連用形、(終)=終止形、(体)=連体形、(已)=已然形、(命)=命令形
古文】作り、寛平の御時、孫姫・喜撰
文法】作り、|寛平|の|御時、|孫姫・|喜撰|
古文】重ねて式を作り、歌の病を定/
文法】重ね|て|式|を|作り、|歌|の|病|を|定め、|
古文】め、同じこと再びは詠むまじき/
文法】同じ|こと|再び|は|詠む|まじき|
※「同じ」の連体形には「おなじ」と「おなじき」の両形があるが、漢文訓読文・和漢混淆文では「おなじき」、和文では「おなじ」を用いるのが普通とされた。
※「打当」は「打消当然」の略。
古文】ことになり、心も起こらぬ輩も、題と/
文法】こと|に|なり、|心|も|起こら|ぬ|輩|も、|題|と|
古文】いふこと盛りになりて、折句・沓冠な/ど
文法】いふ|こと|盛り|に|なり|て、|折句・|沓冠|など|
古文】までも人の能にして詠む/
文法】まで|も|人|の|能|に|し|て|詠む|
※「までも」は連語。
※「にして」は連語。
古文】姿の、寛平より盛りになれり。/
文法】姿|の、|寛平|より|盛り|に|なれ|り。|
古文】これを腐して寛平以往とは/
文法】これ|を|腐し|て|寛平|以往|と|は|
古文】言ふなり。古今にも仮名・真名序とも/
文法】言ふ|なり。|古今|に|も|仮名・|真名序|とも|
※「にも」は連語。
※「仮名」はこの場合「仮名序」の略。
古文】に歌やうやう下れることを言へり。/
文法】に|歌|やうやう|くだれ|る|こと|を|言へ|り。|




