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字母】 安左久八人遠於毛不毛乃可八/
翻刻】 あさくは人をおもふものかは」/
本文】 浅くは人を思ふものかは」/
古文】 浅くは人を思ふものかは」
字母】止以部留哥越以比以天天哥乃父母止/
翻刻】といへる哥をいひ出でて、哥の父母と/
本文】といへる哥を言ひ出でて、哥の父母と/
古文】といへる歌を言ひ出でて、歌の父母と
字母】以不本止乃哥以多川良詞八與毛阿良之/
翻刻】いふほどの哥、いたづら詞はよもあらじ/
本文】言ふほどの哥、いたづら詞はよもあらじ/
古文】言ふほどの歌、いたづら詞はよもあらじ
字母】止於毛不爾可計三由留山井爾天/
翻刻】とおもふに、「かげみゆる山井」にて/
本文】と思ふに、「影見ゆる山の井」にて/
古文】と思ふに、「影見ゆる山の井」にて
字母】八心衣良連侍遠左部乃詞以可爾毛/
翻刻】は心えられ侍を、「さへ」の詞、いかにも/
本文】は心得られはべるを、「さへ」の詞、いかにも/
古文】は心得られはべるを、「さへ」の詞、いかにも
字母】以比於左女多留爾可於保川可奈幾/
翻刻】いひおさめたるにか、おぼつかなき/
※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「おさめ」だが、「治め・修め・収め・納め」の歴史的仮名遣いは「をさめ」。
本文】言ひおさめたるにか、おぼつかなき/
古文】言ひをさめたるにか、おぼつかなき
字母】與之申計留爾面々才学乃人々/
翻刻】よし、申けるに、面々才学の人々、/
本文】由、申しけるに、面々才学の人々、/
古文】由、申しけるに、面々才学の人々、
字母】満己止爾加久云時八於保川可奈之/
翻刻】「まことにかく云時はおぼつかなし」/
本文】「まことにかく云ふ時はおぼつかなし」/
古文】「まことにかく言ふ時はおぼつかなし」
字母】爾天八天介類毛可乃宇禰女己乃/
翻刻】にてはてけるも、かのうねめ、この/
本文】にて果てけるも、かの采女、この/
古文】にて果てけるも、かの采女、この
字母】哥越與女流心何由部爾於己良天/
翻刻】哥をよめる心、何ゆへにおこりて、/
※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「ゆへ」だが、「故」の歴史的仮名遣いは「ゆゑ」。
本文】哥を詠める心、何故に起こりて、/
古文】歌を詠める心、何故に起こりて、




