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頁031

字母】事多謂/

翻刻】はる事多し。それみなその((いはれ))

本文】はること()多し。それ(みな)その((いは))()

古文】はること多し。それ皆そのいは



字母】

翻刻】ふかくして、ただかくいひをかむと/

※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「いひをく」だが、「言ひ置く」の歴史的仮名遣いは「いひおく」。

本文】(ふか)くして、ただかく()()かむと/

古文】深くして、ただかく言ひ置かむと



字母】先賢所為古人詠哥/

翻刻】ばかり、先賢の所為・古人の詠哥、/

本文】ばかり、先賢の所為((しょゐ))・古人の詠哥、/

古文】ばかり、先賢の所為・古人の詠歌、



字母】

翻刻】みな、わがおもふかたの色をそへ、/

本文】(みな)()(おも)(かた)の色を()へ、/

古文】皆、我が思ふ(かた)の色を添へ、



字母】得分行事

翻刻】得分にもなりまさり((ゆく))事にや。/

本文】得分にも()(まさ)((ゆ))()こと()にや。/

古文】得分にも成り勝り行くことにや。



字母】哥其心/

翻刻】哥といふ物をべちにをきて、((その))心/

※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「をく」だが、「置く」の歴史的仮名遣いは「おく」。

本文】哥といふもの()(べち)()きて、()()心/

古文】歌といふものを(べち)に置きて、その心



字母】哥/

翻刻】を見、沙汰する人と、まことに哥/

本文】を見、沙汰する人と、まことに哥/

古文】を見、沙汰する人と、まことに歌



字母】下/

翻刻】の心をみるとは、かはること。花の下/

本文】の心を()るとは、()はること。花の((もと))

古文】の心を見るとは、変はること。花の下



字母】風情好事

翻刻】のともがら風情の好事がさた/

本文】の(ともがら)風情の好事((かうじ))沙汰(さた)

古文】の(ともがら)風情の好事が沙汰



字母】上句旅衣

翻刻】する心は、((かみの))句に「旅衣」といひたる/

本文】する心は、((かみ))()句に「旅衣((たびごろも))」と()ひたる/

古文】する心は、上の句に「旅衣」と言ひたる

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