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字母】八類事多之曾禮三那曾乃謂/
翻刻】はる事多し。それみなその謂/
本文】はること多し。それ皆その謂れ/
古文】はること多し。それ皆その謂れ
字母】不可久之天多ゝ可久以比遠可武止/
翻刻】ふかくして、ただかくいひをかむと/
※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「いひをく」だが、「言ひ置く」の歴史的仮名遣いは「いひおく」。
本文】深くして、ただかく言ひ置かむと/
古文】深くして、ただかく言ひ置かむと
字母】八可利先賢乃所為古人乃詠哥/
翻刻】ばかり、先賢の所為・古人の詠哥、/
本文】ばかり、先賢の所為・古人の詠哥、/
古文】ばかり、先賢の所為・古人の詠歌、
字母】三那王可於毛不可多乃色越曾部/
翻刻】みな、わがおもふかたの色をそへ、/
本文】皆、我が思ふ方の色を添へ、/
古文】皆、我が思ふ方の色を添へ、
字母】得分爾毛奈利満左利行事爾也/
翻刻】得分にもなりまさり行事にや。/
本文】得分にも成り勝り行くことにや。/
古文】得分にも成り勝り行くことにや。
字母】哥止以不物遠部知爾遠幾天其心/
翻刻】哥といふ物をべちにをきて、其心/
※本文の仮名遣い(定家仮名遣い)は「をく」だが、「置く」の歴史的仮名遣いは「おく」。
本文】哥といふものを別に置きて、その心/
古文】歌といふものを別に置きて、その心
字母】越見左多春留人止末己止爾哥/
翻刻】を見、沙汰する人と、まことに哥/
本文】を見、沙汰する人と、まことに哥/
古文】を見、沙汰する人と、まことに歌
字母】乃心越三流止者可八留己止花乃下/
翻刻】の心をみるとは、かはること。花の下/
本文】の心を見るとは、変はること。花の下/
古文】の心を見るとは、変はること。花の下
字母】能止毛可羅風情乃好事加左多/
翻刻】のともがら風情の好事がさた/
本文】の輩風情の好事が沙汰/
古文】の輩風情の好事が沙汰
字母】春留心者上句仁旅衣止以比多留/
翻刻】する心は、上句に「旅衣」といひたる/
本文】する心は、上の句に「旅衣」と言ひたる/
古文】する心は、上の句に「旅衣」と言ひたる




